裏切りか、信念か──
『10人の泥棒たち』の監督が壮大なスケールで描く、闘争の緊迫感と繊細な心理描写!
暗殺を成功させるために呼び寄せられた信望の厚い隊長と、闘うことを体に覚え込まされた兵士たち、そして彼らの行く手に姿をあらわすアウトローな殺し屋…。それぞれ思惑を抱えた者たちがたどる軌跡を、強烈な熱量で描き上げていく群像スペクタクルの傑作が誕生!
強い信念をこめた眼差しが印象的なチョン・ジヒョン(10人の泥棒たち、ベルリンファイル)、男の色香を備えたイ・ジョンジェ(10人の泥棒たち、新しき世界)、カリスマティックな雰囲気を漂わせたハ・ジョンウ(群盗、ベルリンファイル)。さらにベテラン俳優イ・ギョンヨン(群盗、パイレーツ)、重厚な存在感チョ・ジヌン(最後まで行く、悪いやつら)、ムードメーカーのオ・ダルス(ベテラン、国際市場で逢いましょう)ほか、韓国屈指の演技派が脇を固めている。
観客動員数約1,270万人を動員し、「2015年韓国興収第1位」に輝くと同時に、「韓国歴代ランキング第6位」のビッグヒットを記録した本作は、作品力、演技面、時代の再現なども高い評価を受け、韓国の主要映画賞も数多く獲得した。
『10人の泥棒たち』『チョン・ウチ 時空道士』『タチャ イカサマ師』など、娯楽性の高いスタイルでヒットを飛ばしてきたチェ・ドンフン監督は、闘争の道を歩む者たちの切なくも激しい生き様を銃撃アクション満載で完成させ、動乱のなかを駆け抜ける人間ドラマに生々しいバイタリティを息づかせていく。また、徹底した時代考証により、『国際市場で逢いましょう』の美術スタッフ、『群盗』の衣装担当、『高地戦』の撮影監督、『チョン・ウチ 時空道士』の視覚効果クルーなど、各分野の第一線で活躍する超一流映画人たちがその手腕をいかんなく発揮している。



『暗殺』映画化の始まりは、名もなき者たちの1枚の写真。
暗殺作戦をめぐり、スナイパー×密偵×殺し屋の運命が交錯する
アクションエンタテインメント!
新作のテーマを探していたチェ・ドンフン監督は、ある日、名前も知らぬ独立軍兵士の写真を偶然目にした。そこに写されていた人物たちからは、決意に満ちた険しい表情や晴れやかに微笑む姿まで、あらゆる感情が読み取れた。激動の日々に偶然生まれ、時代の宿命に導かれるかのように戦いに身を投じ、ある者は名を残し、ある者は名前すら残せず、まして彼らの人生が後生に語り継がれることなどない── そんな誰も知らない人生に思いを馳せることから本作の構想は始まった。 
時代背景となっている1930年代は、ロマン主義の広まりとともにモダンアートが開花。その一方で、国家独立の闘争が激化した時期でもあった。チェ・ドンフン監督は「時代が生んだ悲劇のなかで、信念のために異なる生き方を選ぶしかなかった人々の存在を披露し、 彼らがそこにいたことを記憶したかった」と語っている。

“日本統治下の韓国独立運動”が背景となっているため『反日映画』に分類されてしまいがちだが、実際には、混乱の時代を生き抜こうとした者たちを主人公に、権力者や裏切り者への怒りがスリリングに描かれる。拳を交える肉弾戦、ワイヤーワークを駆使したアクション、16種類51丁におよぶ「拳銃」「短機関銃」「小銃」「戦闘用重機関銃」による銃撃戦、「フォードA」「フォードT」「リンカーンK」などクラシックカーによるチェイスシーンでは1930年当時のものを使用。誰もが共感できるヒューマンドラマであると同時に、エンターテインメント性もこれまでの韓国映画でもトップクラスだ。
また、1910年代〜1940年代の時代の情緒と世相を反映した合計4,500着もの衣装に、女性の目は惹きつけられてしまうだろう。俳優にとって“衣装がその時代に入るための関門”になるので、当時の製法のままに作りあげる努力は必須であり、コート1着に3ヶ月間、エキストラの衣装に至るまで一つ一つ丁寧に対応していった。「青色」ひとつをとっても、中国のインディゴ・ブルーと韓国の藍色とは全く異なるので、原則として「中国服は中国で、中国人が生産したものを使う」ことが徹底された。ちなみに富豪の娘としてのチョン・ジヒョンがまとうレトロなガウンやシルクのスカート、純白のウエディングドレスなどのファッショナブルな衣装は、ファンの間で「暗殺版 秋冬ファッションショー」と呼ばれている。

(TEXT by Yasue Miwa 2016/7/13)




暗殺
The Assassination

2016年7月16日(土)公開
ハーク
http://www.ansatsu.info

2015年/韓国/139分
© 2015 SHOWBOX AND CAPER FILM ALL RIGHTS RESERVED.

【ストーリー】
1933年 中国・杭州に設けられた韓国臨時政府は、日本による統治から祖国独立をめざすため、関東軍指揮官の川口守と、日本側に取り入って私腹を肥やす実業家カン・イングクの暗殺を計画。独立軍最高のスナイパーのアン・オギュン、速射砲サンオク、爆弾専門家ドクサムの3名の精鋭兵士が警務隊長ヨム・ソクチンによって召集される。だが秘かに日本政府の密偵となっていたヨム隊長は、仲間と政府を裏切り、殺し屋ハワイ・ピストルに暗殺団3名の殺害を依頼する。ヨム隊長の画策を知らぬまま、暗殺実行のため上海から京城(現・ソウル)へと送り込まれた彼らに、非情なまでの運命が待ち受けていた…。

監督・脚本・製作 チェ・ドンフン





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