ザ・バッド THE BAD

ザ・バッド THE BAD
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ザ・バッド [DVD] ザ・バッド [DVD]
(2012/01/07)
クリストファー・ウォーケン、モーガン・フリーマン 他

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★★★☆☆

美術館の警備員として人生を捧げて来たロジャーとチャーリー。
ところが新任の館長によって館内の展示物が一新されることになり、2人の愛する
絵画がデンマークへ送られる事を知り愕然としていた。なす術も無く、ロジャーは
デンマークへ引っ越す事を考えるが到底無理な発想なので諦めかけていた。
しかし、同じ悩みを抱えるチャーリーが自分たちの絵画を守るため盗み出そうと言い出す。

クリストファー・ウォーケン(『ドミノ』、『隣のリッチマン』など)
モーガン・フリーマン(『RED/レッド』、『ダークナイト』など)
ウィリアム・H・メイシー(『団塊ボーイズ』、『サンキュー・スモーキング』など)
マーシャ・ゲイ・ハーデン(『ローラーガールズ・ダイアリー』、『ミスト』など)

ジャケットなどは完全に『RED/レッド』を意識していますよね。
現役を退いていた元凄腕のスパイや軍事が勢揃いして何かの計画を実行していく。
そんな感じのイメージを受けるジャケットデザインです。

でも実際は全くの別物です。
実際の主人公三人は、とある美術館で働く年老いた「普通の」警備員たち。、
それぞれが心底愛する美術品を『盗み出そうとする』ドタバタコメディでした。

主人公の一人ロジャーは、人生を掛けて愛している美術品がありました。
しかしそれはある日、美術館オーナーの意向によりデンマークの美術館へ
移送されるという計画を耳にします。

同じく別の美術品を愛してやまないチャーリーと相談しますが、なんといっても
彼らはただの年老いた警備員。美術品を守る権力もお金も持ちあわせていません。
そんな中、自分たちと同じ境遇にあるジョージを仲間に加え、愛する美術品を
盗みだす、正確に言うと『贋作と本物をすり替える』という大胆な作戦を計画しはじめます。

しかし、肝心なところで頭が回らなかったり状況に振り回される主人公たち…。
果たして彼らは”無事に(?)”美術品を守ることができるのか…?

名優と呼ばれる三人の役者が、これまた個性的な警備員を演じるさまは見応えあり。
ベッタベタとも言えるお笑い展開が多いのですが、彼らのファンならば十分に
楽しめるのではないでしょうか。

やりすぎだったり明らかにウケ狙いで不自然なシーンも多く、変な感じにスリリングな
展開なのですが、名優たちが一生懸命あたふたする映像には笑ってしまいます。
というかこの映画の見所はその辺に限るといってもいいでしょうね。

アクション無し、感動なし、ついでに落ちも弱いという作品ですので、役者同士の掛け合い
に楽しみを見つけられない場合はちょっと厳しい評価になってしまうかもしれません。

また、個人的に楽しめ点の一つとしてマーシャ・ゲイ・ハーデンの存在があります。
今作では主人公の一人ロジャーの奥さん役として登場していますが、彼女の演じた
キャラクターが妙に可愛らしく、引きこまれてしまいます。
どちらかと言うと恐妻的なポジションなのでしょうが、夫想いでロマンチストな
彼女の姿にはなんだかほっこりさせられます。

彼女自身名女優ですし、作品内のドタバタにも参加し、最後まで見せ場のあるキャラ
ですので、この方のファンもぜひ抑えておきたい作品かと思います。



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