ダーク・シャドウ

ダーク・シャドウ
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ダーク・シャドウ Blu-ray & DVDセット(初回限定生産) ダーク・シャドウ Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)
(2012/10/03)
ジョニー・デップ

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★★★★☆

18世紀半ば、コリンズ家が築いた港町 “コリンズポート”で、「家族こそが財産」
という父の教えを胸に若き当主となったバーナバス。が、名うてのプレイボーイでも
あった彼は使用人のアンジェリークにも手を出し、残酷な運命を招く事になる。
彼女の正体は嫉妬深い魔女だったのだ。呪われたバーナバスはヴァンパイアにされて生き埋めに…。
200年後の1972年、蘇ったバーナバスは見る影もなく没落した一族の再興に乗り出す。

ジョニー・デップ(『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』、『ツーリスト』など)
エヴァ・グリーン(『ライラの冒険 黄金の羅針盤』、『キングダム・オブ・ヘブン』など)
ベラ・ヒースコート(『TIME/タイム』、『バタフライエフェクト・イン・クライモリ』など)
ミシェル・ファイファー(『ニューイヤーズ・イブ』、『ラブ・クライム』など)
クロエ・グレース・モレッツ(『ヒューゴの不思議な発明』、『キリング・フィールズ』など)
ガリヴァー・マグラス(『ヒューゴの不思議な発明』、『ラブド・ワンズ』など)
ヘレナ・ボナム=カーター(『英国王のスピーチ』、『アリス・イン・ワンダーランド』など)

十分に楽しい映画。

前半のワクワク加減がいいですね。
と、いうのも結構わざと煽ってくれています。キャラクター、映像、
時代背景に映像効果など、その後の展開に期待がかかるばかり。

1972年に入ってからも絶賛没落中のコリンズ家の内訳もなかなかに
クレイジーな家族が描かれており色合い豊か。
特にクロエちゃんなんかはもうたまりませんね。(クライマックスも)

ジョニー・デップ演じるバーナバスも迫力の登場シーンとは裏腹に
ジェネレーションギャップを利用した大ボケをかましてくれるので更にワクワク。
残忍な吸血鬼ではあるが一族への愛は強い。奇妙なビジュアルと文学表現的な
セリフで再興を目指す姿はなかなかのものです。

正直、アダムスファミリー的なものを想像していたのですが違いましたね。

今作はオカルトコメディ、恋愛要素、家族愛、バトルアクションなどなど、物語を
構成するのにいろんな要素が登場するため、少々目移りしてしまうかもしれません。
慌ただしい展開にたいしてキャラクターも着いていくのが大変そうです。

とは言えティム・バートンや周辺スタッフが生み出す世界観というかロケーションは
相変わらず素晴らしく、港町という決して広くない場所で行われるダイナミックな
ストーリー展開はお見事でした。

脇を固める役者陣も、セリフの数に比例しない存在感で楽しませてくれます。

準主役級のエヴァ・グリーンさんは美しいですね。
カジノ・ロワイヤルの時より色っぽいし表情が豊かすぎてとても惹きこまれます。
あんな魔女のいう事なら聞いてしまいそう。

ヒロインを演じたベラさんも薄幸そうなお顔立ちが好みですし、魔女よりも
魔女っぽさがあるミシェル・ファイファーさんも全体をまとめる雰囲気があります。
おなじみヘレナ・ボナム=カーターさんも独特の存在感。

デヴィッド・コリンズを演じたガリヴァーくんも随分な実力者ですね。
少年らしい愛らしさとクライマックスでのスタンド能力は必見かと。

その他、チョイ役でのクリストファー・リー登場や、実物のアリス・クーパー登場など
のギミックもたくさんありましたが、個人的に一番好きなシーンはバーナバスと
アンジェリークの激しいあのシーンとその後のシーンですかね。笑いました。

仮にも恋人や家族を殺害した魔女とああなっちゃう軽薄さは逆に人間らしいので好きです。

さて、今作は一本の物語をしっかり楽しむよりかは、いろんな美味しい要素を気軽に、
そんでもって素直に楽しむ「オードブル的な楽しみ方」をするのがおすすめですね。

過度な期待や先入観を捨ててエンタメなバートンワールドを楽しみましょう。



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