ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!

ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!
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ホットファズ -俺たちスーパーポリスメン!- [Blu-ray] ホットファズ -俺たちスーパーポリスメン!- [Blu-ray]
(2012/06/20)
サイモン・ペッグ、ニック・フロスト 他

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★★★★☆

ロンドン警視庁のスーパー警官エンジェル巡査は、その高すぎる検挙率から組織内で
妬まれ、田舎の村サンドフォートへ左遷される。署長の息子のダニーと相棒を組まされる
エンジェルだが、のどかな田舎の生活になじめない。しかし平穏なはずの村に、次々と
残虐な殺人事件が起きる。捜査に張り切るエンジェルだが、村人も警察の仲間も、
みな事件を「事故」として片付けようとする。この村にはある秘密が隠されていた!

サイモン・ペグ(『M.I/ゴースト・プロトコル』、『スター・トレック』など)
ニック・フロスト(『スノーホワイト』、『グラインドハウス』など)
ジム・ブロードベント(『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』など)
ティモシー・ダルトン(『ツーリスト』、『トイストーリー3』など)
ビル・ナイ(『トータル・リコール』、『タイタンの逆襲』など)

持ってる作品。

これはなかなかの傑作ですね。巷の評価が高いのも頷けます。
私としては、さして期待せずにサイモン・ペッグ主演のポリス・コメディ、
という程度の位置づけで観賞したのですがある意味正解だったかもしれません。

サイモン自体、他作品でのちょっとお間抜けなキャラクターが目立ちます。
ポテンシャルの高い役でありながら三枚目というか、M.Iシリーズがそれですね。
でも今作では感も動きも冴えた超優秀な警官として登場します。

超優秀な反面、どうしても場の空気を読めなかったりノリが悪かったりと
「本当のチーム(仲間)」に出会うことがなかったからでしょうか、上司の
意向により簡単に田舎町へ左遷されてしまいます。

この時、元婚約者に改めて別れを告げに行くエンジェルでしたが、この女性にも
「もうとっくに彼氏ができたし」と、あっさりと追い払われてしまいます。
この女性、マスク姿で顔のほとんどが覆われていますが、なんとあの
ケイト・ブランシェット。監督エドガー・ライトの人徳センス恐ろしや。

左遷されたエンジェルが勤務するのは怠惰で平和ボケな警察署。
相棒になるのは署長の息子でもあるダニー。映画の中の警察官に憧れる彼だが
皆に輪をかけたおっとり加減でエンジェルとは会話も感覚も咬み合わないひどさ。

しかし、そんな二人に絆が生まれ始める。
警官のあり方を教えるエンジェルに対し、人生の楽しさを伝えるダニー。

互いを相棒と認めはじめた頃、ビレッジ・オブ・ザ・イヤーの有力候補に
なるほど平和でのどかなこの街で、不気味な事件が起こり始めます…。

笑いがゆるい。

前半はコメディ重視ですね、といっても我々の感覚に合った笑いかと言えば
そうでもない、なんていうか非常に乾いた感じ、悪く言えばぬるま湯な感じの
笑いが展開されている。
ゾンビ愛をコメディ化させた「ショーン・オブ・ザ・デッド」と比べ今作は
警察映画をオマージュしたネタも多く、その手のファンには持って来いかも。

そんなゆるい前半ではありますが、クライマックスへの伏線の貼り方がなかなか
なので集中してみておくことをオススメします。

物語と映像が大きく動き始める後半は、前半と打って変わって非常に楽しみやすい。
やはり絵的にも動きのあるシーンになると見やすいですね。
全体の振り幅の大きい緩急を楽しめるのがこの映画の優れた点かと思います。

アクション・コメディとしても楽しめますしサスペンスコメディとしても
良作の部類に入るのではないでしょうか?

また、「ショーン・オブ・ザ・デッド」ほどではないですがおまけ程度に
グロ表現も使われているので作品にスパイスを与えていますよね。

誰が見てもそれなりに楽しい作品ですが、より味わいを理解できる
中級者へ進めたい一本かと思います。



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