ウォー・オブ・ザ・デッド

ウォー・オブ・ザ・デッド
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ウォー・オブ・ザ・デッド [DVD] ウォー・オブ・ザ・デッド [DVD]
(2007/11/02)
アダム・スチュアート、アリッサ・コーエン 他

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★★☆☆☆

ゾンビが支配する暗黒時代に生き残った人類と、ゾンビの最終戦争を描いたホラー・
アクション!突然地中から現れ、人間を滅ぼしていったゾンビたち。世界はゾンビが支配する
暗黒の時代へと突入していた。彼らは独自の階級制度を持ち、捕まえた人間を捕虜として
繁殖させ食料を確保し、その勢力は絶対的なものであった。僅かに生き残った人間たちは
戦士として訓練し、ゾンビと戦いながら毎日を必死に生きていたが…。

ジャケットが関係無さすぎる。

さて、なんていうかこう、大胆なゾンビ作品です。
これまで、ゾンビを作る、飼育する、といった類の作品はあったのですが、
本作はその真逆を行く作品です。

なんと、この映画のゾンビさん、人間を養殖させて食料を確保したりします。
それどころか小屋で集団生活を送ったり、農作物を育てたりと、一種のコミュニティ
を確立して生活を送っているんですね。

とはいえ、そんなゾンビさんたちのほのぼの生活を描いた作品ではありません。

世は暗黒時代、生き残った人間たちはゾンビと敵対するために軍隊を作り上げ、
日々戦いとサバイバルに明け暮れています。
そんな中、主人公ディビッドがゾンビに拉致されたことでストーリーが動き出します。
ディビッドはこれまで見つからなかったゾンビが運営する農場へ連れて行かれ、
人間を繁殖させる種馬と農場の労働力として監禁されます。

序盤なのにもう突っ込みどころが多すぎて辛いです。

ゾンビがなぜ農作物を?
っていうかゾンビ同士で意思疎通って?
主人公ダッシュで逃げようよ!ゾンビ遅いじゃん!
えー!?牢屋の柵広すぎて脱走余裕じゃないっすか!!

で、まぁディビッドはスターという美女(ゾンビのもとで育ったので知能が低い)
とともに生活することを余儀なくされるんですね。
食事も出るし石鹸で体も洗える、ついでに美女と同室というなんとも文化的な生活。
そこで元軍人だという謎の男と出会ったことで、農場の裏に潜む陰謀を知ることに。

陰謀といってもなんとも安っぽいというか予算切れというか、規模の小さな悪巧みです。
要するにこのゾンビ農場には黒幕がいて、そいつが言うには
「ここで家畜人間を増殖させてゾンビの餌にしとけば俺らはやられないよね」
ということらしいです。
「評議会」と呼ばれる黒幕はおどろくほど見た目もしょぼければ発想も大変貧相でした。

しかし、大量のゾンビを手懐けて共同生活を送らせる謎の力を持った黒幕たちは
ある意味超人です、この労力をもっと別のことに使えなかったのでしょうか。

そしてクライマックス、暗躍していた黒幕たちは、主人公ディビッドを助けに来た
仲間の兵隊たちによって退治され、農場も破壊されてしまいます。
このあたり、非常に抑揚のない映像が垂れ流しになっています。見ていてかなり辛いです。

で、一件落着したのですが、スターを探すために単独行動をしていたディビッドさんは
なぜか農場の衛兵に射殺されます。まったく意味がわかりません。

そして、終了。

見所、なし。

設定や世界観はなんとなく味があるのですが、予算よりも制作陣の脳みそが
足りないようなゾンビ作品でした。



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