新・三バカ大将 ザ・ムービー

新・三バカ大将 ザ・ムービー
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新・三バカ大将 ザ・ムービー [Blu-ray] 新・三バカ大将 ザ・ムービー [Blu-ray]
(2013/02/06)
ショーン・ヘイズ、ウィル・サッソー 他

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★★★☆☆

孤児院の玄関に置き去りにされたラリー、カーリー、モー。院長は天使のように
愛くるしい3人を引きとり面倒をみることにする。愛情を注がれ3人はすくすくと育つが、
過激でずる賢いいたずらでシスターたちを困らせてばかりだった。月日が経ち、3人は
里親も見つからぬまま孤児院に残され、すっかり大人になっていた。そして、相変わらず
シスターたちの手を焼かせながら孤児たちと一緒に楽しく過ごしていた。ある日、院長は、
財政難により30日以内に83万ドルの債務を返済しなければ孤児院は取り壊されると3人に告げる。
危機的状況を救うため、債務返済の資金を集めるため、3人はシスターや孤児たちに見送られ、
とりあえず町へ向かうのだが……。

ショーン・ヘイズ(『キャッツ&ドッグス』、『最高の人生の見つけ方』など)
ジェーン・リンチ(『タラデガ・ナイト オーバルの狼』、『40歳の童貞男』など)らが
出演するコメディ作品。
1930年代のアメリカ合衆国で人気を博した短編映画『三ばか大将』のリメイク作品。

かなり好き嫌いが別れる作品。

全編ドリフ的なおふざけ満載のアメリカンコメディといったところ。
元の作品となるモノクロの映像をみたところ、結構忠実にキャラクターや
動きを再現しているような印象です。

本来のキャラクターに加え、現代の映像技術やCGを駆使し、さらにスピード感や
躍動感あふれる「笑い」を生み出していました。
笑いといっても「最終○○計画」シリーズのようなお下劣下品極まりない映像では
なく、本当に古き良き時代のお約束コントの印象が強いですね。

日本ではこういった笑いは少ないですよね。
「おかしな人間」というところに何かしら心理的なタブーがあるのかもしれません。

18禁クラスの下品さやブラックユーモア、やや難解なナンセンスなどは割りと広く
受け入れられる反面、「ミスター・ビーン」などのようなただ単に見た目で笑う
ような映画はあんまり人気がないでしょう。ドリフは人気なのにね。

さてさて、本編ではそのバカさ故に引き取り手がなく育った孤児(おっさん)
三人組が、財政難である孤児院を救うために街に出かけていくのですが、
序盤のほのぼのコントオンリーから一転、人殺しの手伝いをさせられそうになったり
昔の友だちに出会ったりするドラマが始まっていきます。

全編通してくだらないコントで終わると思いきや、わりとしっかり現代の
お話に置き換えたドラマ性でしたし使っているロケーションもダイナミック。

効果音や大げさな表情などのコミカル演出に慣れてきた頃には、この映画の
楽しみ方を体が覚えてくるのではないでしょうか。

世間一般的な「普通」からかけ離れた登場人物を個性として魅力的に映す
点でのファレリー兄弟はかなりの手腕なのかもしれませんね。
じっさい、「愛しのローズマリー」や「ふたりにクギづけ」など、個人的に
大好きな作品も多く手がけておられますので今後の作品も楽しみです。

笑いあり、陰謀あり、涙ありといったコメディ映画を盛り上げる要素は
たくさんあり、ハートフルなエンディングとなる本作ですが、最初に
述べたとおり、恐ろしく好みを分ける映画です。

正直言って私自身あまり得意な方ではありません。序盤から疲れますもん。

そうですねぇ…浦安鉄筋家族が好きな方にはおすすめかも知れませんね。



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