素敵な人生の終り方

素敵な人生の終り方
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素敵な人生の終り方 [DVD] 素敵な人生の終り方 [DVD]
(2012/07/04)
アダム・サンドラー、セス・ローゲン 他

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★★★☆☆

人気コメディアンのジョージは、ショウビズ界で人気と名声、富と成功を手に入れた超セレブ男。
ところがある日、不治の病で余命半年を宣告されてしまう。
これまでの孤独な生活への後悔と未練がジョージを苦しめる一方で、今までのキャリアを振り返り、
やはり最期はコメディクラブで余生を全うすることを決意。売れないスタンダップ・コメディアンの
アイラを専属アシスタントに雇い、友情関係を築こうとする。そんな中、ジョージに思いがけない
奇跡が訪れるのだが・・・。

アダム・サンドラー(『ウソツキは結婚のはじまり』、『ベッドタイム・ストーリー』など)
セス・ローゲン(『グリーン・ホーネット』、『スモーキング・ハイ』など)
レスリー・マン(『フィリップ、きみを愛してる! 』、『セブンティーン・アゲイン』など)
ジョナ・ヒル(『マネーボール』、『僕の大切な人と、そのクソガキ』など)
エリック・バナ(『ハンナ』、『スタートレック』など)

間延びしすぎでしょ…。

さて、今作の主人公はコメディ作品を中心に評価を集めるアダム・サンドラー。
いやー、意外や意外、これまで彼の主演作をほとんど見ていないことに気づきました。
出演作の一覧を見てみるとほとんどどころか一本も見ていない驚愕の事実。
よくここまで避けて通れたなという感じです。

映画冒頭、アダム・サンドラー演じるジョージは急性白血病の宣告を受けます。
お調子者が突然の余命宣告にあたふたする感じではなく、非常に静かな始まりです。
茫然自失状態のジョージはコメディアンとしての舞台でも支離滅裂。

そんな中、セス・ローゲン演じる地味で売れないコメディアン、アイラに何かを
感じたジョージは彼を専属のアシスタントとして雇入れ、自分のツアーに参加させます。
友情ではなく、自分に下手な同情をしない他人として接触をはじめるジョージですが、
次第に不器用ながらも真摯なアイラと交流を深めていきます。

こう書くとアイラが良い奴っぽいんですが、秘密を簡単に他人に話したり、
友達を出し抜こうとしたり、嫉妬深く自己中心的な面を持つ不安定なキャラでした。

余命宣告により人生を見つめなおし自らを反省し始めていたジョージとコメディアン
としての楽しさを覚え始めていたアイラでしたが、二人に思わぬ出来事が。
8%の可能性にかけていた新薬投与が功をなし、ジョージの病気が治ったというのだ。

本来ならここで新喜劇的な大団円で幕を閉じるところかもしれないが、物語は
やっと半分を経過したところ。ここにたどり着くのにもかなり時間が過ぎていますが…。
本編が140分という長尺なのを思い知らされます。

しかも楽しみにしていたエリック・バナもここまで出ていない…。
一体どういう展開を見せるのかと思っていたところでした。
物語後半の展開はぜひご自分で確かめてみてください。

多少疲れる映画ですが見応えはあります。
特に楽しかったのは、スタンダップ・コメディアンとしての活動や、売れていくまでの
流れのようなものが映し出されていたところです。
アダム・サンドラーやセス・ローゲンの実生活を垣間見たような印象を与えてくれます。
しかし、本当にあんな稚拙でしょうもないネタ作りで観客のハートを掴めるのかは疑問ですね。

ジョナ・ヒル、ジェイソン・シュワルツマン、エリック・バナといった物語の
中心に食い込む俳優達も大元がコメディアンであることを考えるとなんだか楽しいです。
その他、エミネムなどのゲストキャラクターが多いのに驚きでした。
各々を知ってる人が見れば更に楽しめそうです。

お笑い要素としては「中笑い」程度です。
かと言って安いお涙頂戴なドラマに走っていないのはまぁまぁ良い感じ。
ビデオスルーのクオリティですが、各役者のファンなら後悔はない作品でしょう。



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