ゾンビ・クエスト

ゾンビ・クエスト
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ゾンビ・クエスト [DVD] ゾンビ・クエスト [DVD]
(2013/08/02)
ヤハ・ゲイアー

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★★★☆☆

どこか頼りない若者たちがゾンビ軍団に立ち向かうアクション。
謎の巨大な物体と緑の液体によって、街はゾンビ化した人々であふれてしまう。
アジズは憧れの女性・テスがビルの上層階に追い詰められたことを知り、
仲間と共に救出に向かおうとするが…。

いいですねぇ。

本作はコメディ色の強いゾンビ映画です。
制作はオランダ。あまり聞き慣れないお国の制作ですがふんだんに
ゾンビ愛を感じる映画となっています。

冴えない会社員が文字通り降って湧いたゾンビパンデミックに巻き込まれる
様は例の名作「ショーン・オブ・ザ・デッド」を彷彿とさせます。
主人公の周辺にいる大馬鹿な兄貴とこれまた馬鹿なチンピラコンビは大暴れ。
物語のコメディ部分の殆どは彼らが担っていました。

空から飛来した巨大な物体からあふれでた謎の細菌兵器がゾンビ発生の発端。
彼らの動きは非常に鈍足で戦えば結構なんとかなるレベル。
全体的な緩さのせいかそこまでスリルや危機感を感じる内容ではありませんでした。
血液が緑だったりグロ表現がすくないのはオリジナル性によるものなのか、
それともお国柄による大人の事情なのかは判断できません。

コントじみた展開が多いので逆にげんなりしてしまう人もいるかもです。
ボウリングのたまが指から抜けなくなってそれを武器にしてしまうアホとか
何故かチープな格闘ゲーム風の画面になってゾンビが大暴れしたりなど、
シリアス派のゾンビ作品とは完全に別物に仕上がっていますからね。

この危機から絶対に生き残らなければならない。という大名目やスリルが
前提でない場合、この映画のように必要以上の緩さが出てしまうのかも。
個人的には笑えるゾンビ映画が好きなので構わないんですけど(笑)

予算はさほどかかっていない感じですがそれでも十分な出来です。
CGやロケーション、ゾンビの数、武器の種類に豊富な展開などなど、
総合的に見ればとっても丁寧に作られた部類だと思います。

最後の方までゆるい笑いが詰まってます。
ラストのほうで少しだけ垣間見たシリアス展開でそのまま物語が終わるかとおもいきや…。

本当になんじゃこりゃの終わり方をしてくれます。
起承転転転的なこの映画ですがなかなかいい余韻ではありました。

オランダのゾンビ映画、今後に期待大です。



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