(500)日のサマー

(500)日のサマー
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(500)日のサマー [Blu-ray] (500)日のサマー [Blu-ray]
(2010/12/23)
ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ズーイー・デシャネル 他

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★★★★★

建築家を志しながらもカード会社でライターの職に甘んじているトムは、
運命の恋を夢見るロマンチスト。いつか素敵な恋人に出会えるはずと信じていた。
そんなトムの前に新入社員サマーが表れる。彼女を一目見た瞬間に恋に落ちたトム。
サマーもトムに好意を抱き、2人はデートを重ねるが、彼らの間には大きな壁が
立ちはだかっていた。トムと違って、サマーは真実の愛なんてものを、これっぽちも
信じていなかったのだ。

ジョセフ・ゴードン=レヴィット(『インセプション』、『G.I.ジョー』など)
ズーイー・デシャネル(『ハプニング』、『銀河ヒッチハイク・ガイド』など)
クロエ・グレース・モレッツ(『キック・アス』、『グレッグのダメ日記』など)
らが贈るセンチメンタルなドラマ。

男性目線と女性目線で大きく違う映画では?

真面目でロマンチストなトムが出会ったのはキュートでユーモアに
あふれた女性サマー。一気に彼女に惹かれていくトムとそんな彼に
『好意』を持ち始めるサマー。

「本気の付き合いでは無く、ライトな付き合いを」

という誓約のもと付きはい始める二人。共通の趣味や楽しい心の交流を
楽しむ彼らだが、常に決定的な違いが存在しているんですね。

ロマンチストで夢想家なトムはサマーこそが自分にとっての運命の相手
だと感じている一方、サマーはリアリストでドライな性格ゆえ、『運命の出会い』
なんてものをはなっから信じてはいません。
むしろ本気の恋愛で男女がのめり込んでいくことは自らのキャリアの障害だとも
感じています。

この彼らの交流を、時間軸を前後しながらコミカルに、ドラマティックに描いた
のがこの『500日のサマー』。通常時間軸が前後する映画はやや見難く、時に
苦痛を与える手法でもあるのですがこれがまた本当に上手に描かれています。
本当もうこんなに面白い映画だとは思ってなかった。すいません。

主人公トムの描き方。

男性はどうでした?彼の印象。
そりゃ一目惚れレベルの彼女ですもん。『ライトな付き合いで』なんて言われても
『まぁちょっとずつ仲良くなれればいいや』なんて気持ちで付き合っちゃいますよね。
でも気づけばなんだか満足できない。自分がどれだけ愛を注いでもその気持が帰って
来ることはないんです。色んな感情が湧きますし時にワガママにもなるでしょう。
この主人公の場合は実に素直で自分の恋愛を歳の離れた妹に相談しちゃうレベル。
この辺りでもすごく主人公の性格が伺えますし応援してやりたくなります。

サマーの描き方。

僕的にはちょびっとだけ似たような経験があるからか
『ムキーー!んまーー嫌な女だことーーー!!!!』
と、思うこともあったのですが全体的に嫌味がなくキュートで正直な女性。
相手に苦痛を与えてしまっている自分にも気づいているのですが、
彼女はその向こう側にあるイメージを常にみつめているんですね。
非常に絶妙なキャラです、本当もう制作側がニクい!

トムの妹レイチェルについて。

激カワ。

と、言うことで散々物語を前後させた上に多くの技法、素材が光る良作です。
物語の最期にはオチまでつけてくる憎さ。
確かに納得行かないことや『ちょっとあんた!そりゃぁ酷いんじゃないのかい!?
ということもありますがそれこそ人生でしょう!青春でしょう!

色々と酸いも甘いも乗り越えた大人な貴方へ特にお勧めしたい一作です。



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