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[リミット] コレクターズ・エディション [Blu-ray] [リミット] コレクターズ・エディション [Blu-ray]
(2011/04/15)
ライアン・レイノルズ

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★★★★☆

目を覚ますと、そこは土の中に埋められた箱の中だった。ポール・コンロイは
イラクで働く米国人運転手。何者かに襲われ拉致され、気づくと棺のような箱の中にいた。
充電切れ間近の見知らぬ携帯電話を使い、ポールは思い出せる番号を押す。家族、政府、会社…。
脱出の可能性を探るが、精神は擦り切れていく。そこに1本の電話がかかってくるが…。

これは最高峰の箱映画でしょ。

ライアン・レイノルズ演ずるポールはイラクで台所用品の運送業務の途中、
何者かに襲撃され自らは木製の棺の中で目を覚ます事になります。
圧倒的な暗さと圧迫感により冒頭から一気にパニック状態に陥ってしまった彼。

冒頭の考えぬかれた撮り方は一気にこの映画に引きこまれます。
『いきなり全裸で街中にいる夢』を見たときのような絶望感が漂ってきます。

冷静さを取り戻したポールが最初に見つけたのはジッポと携帯電話、
携帯で手当たり次第に電話をかけますが状況は良くなりません。
状況を理解出来ない電話の向こうの人物へ対し『くたばれ』なんて暴言まで
飛び出しますが主人公の心情を察すると責め心は湧いてこないですよね。

※※※※※※※以下、ネタバレ注意報※※※※※※※

私個人からすればかなり面白い作品です。
これから観る予定の人はネタバレは避けたほうがいいと思うのです。

陰謀説、主人公の自演説、トリック脚本説などなど、さまざまな憶測が飛び交う
今作ですが、私とすれば『なんでそんな憶測ができるのか』と思うぐらい直球の
【バッドエンド】であると私は受け止めました。

主人公への救いは一切ありません。助けの声は届かず、会社にも見捨てられ、
味方の爆撃により窮地に陥り、死を悟った彼に一瞬だけ見えた希望の光を
見せておきながら無常に迎える永遠の闇。
その上家族の今後の安否も解決しきっていない不安がよぎるというおまけつき。

尺は短いですが大変濃厚なシチュエーションホラーでした。

以外にも『つまらない』『意味がわからない』『期待はずれ』『制作費安そう』
という声が多く見られます。特にヤ○ーのユーザーレビュー。
普段こういうことは書かないのですが、個人的に大変理解に苦しみますた。
お暇な方がいらっしゃいましたら一度見てきてくださいませ。。

『箱の中』を四方八方から試行錯誤して撮影した技術とリアルタイムに進む
緊迫感あふれる脚本に終始釘付けにされてしまいました。

フォーン・ブース』に近いイメージがありましたがこちらと比べても
エンタメ色やトリックさは少なく、虚しくも望んだ形に回収されない複線に、
皮肉と悲壮感あふれる作品となってます。

お勧めですが…苦手な人は苦手なんでしょうか。。

絶望ォォォだねッ!ズギューーーz___ン!!



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