クレイジーズ

クレイジーズ
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クレイジーズ [Blu-ray] クレイジーズ [Blu-ray]
(2011/06/02)
ティモシー・オリファント、ラダ・ミッチェル 他

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★★★★☆

細菌兵器を積んだ軍用機が小さな町の川に墜落、ウイルスが漏れ出し、水を飲んだ
住民たちが次々と凶暴化していき、平和な町はパニックに陥ってしまう。保安官のデヴィッドは
同僚らと共に脱出しようとするが、軍は事件を秘密裏に処理するため住民たちを隔離し始める。
デヴィッドの妻も感染者とみなされ隔離されてしまった。ウイルスの潜伏期間は48時間。
凶暴化して襲ってくる住民たち、破壊兵器で町ごと消滅させようとする軍隊――果たして結末は…。

すごく痛そう。

一応、諸事業によりゾンビカテゴリに入れておりますがゾンビでは無いのでご注意を。

ジョージ・A・ロメロ監督作品『ザ・クレイジーズ(1973)』のリメイクとなる本作。
ゾンビ映画ではないですが、ウイルスによる狂人化とその被害の拡大。そして軍による鎮圧
といった王道パフォーマンスを楽しむことができます。

ややライトな展開ですので、従来の重いテーマとラストなどが好みな人は不満かも。

ヒットマン』のティモシー・オリファント、『サイレントヒル』のラダ・ミッチェルらが主人公夫婦を、
そして『0:34 レイジ34フン』ジョー・アンダーソンが主人公の相棒を演じています。

特に素晴らしかったのは相棒の保安官補佐官ラッセルを演じたジョー・アンダーソン、
フランクな性格ながらも職務には忠実で主人公のピンチを救うシーンも数々登場しています。
タイミングといい射撃のセンスといい理想的な右腕です。
物語後半、互いが『こいつウィルスの保菌者じゃねーの?』と疑心暗鬼になった際にも、
素晴らしい表情とセリフ回しを見せてくれますし最後までとても良い働きでした。

リメイク作品ではあるのですが、単純にゾンビ亜種もの映画として楽しむのがお勧め。
ただ、ゾンビファンからすれば『武器や知恵を駆使して人を襲う描写』に違和感を覚えるでしょうね。
ゾンビ亜種=「REC」や「28日後」のような凶暴丸出しで素手と歯で喰らいつくイメージですから。

この映画では、感染者に襲われるという恐怖の他、仲間同士に生まれる疑心暗鬼、また、
自らが軍隊の処分対象であることに対する絶望感を映しだすシーンも多くなっており、
結構見ごたえのあるパニック映画に仕上がっていると感じました。

とはいえちょこちょこ突込みどころは残されていますし、『志村ー!後!うしろー!』という
ドリフ演出も多く、所々で妙なB級臭さを出しているところはわざとなのでしょうか。

私個人、『美味しく味わい深い料理』のような映画も好きですが、『手軽に食べれるファーストフード』
のような映画も好きなので、今回のような手軽かつ一定の食べ応えがある映画は好物ですね。

ぜひゾンビファン、または従来のロメロファンの皆様のご意見を伺いたいものです。



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