リンカーン/秘密の書

リンカーン/秘密の書
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リンカーン/秘密の書 [DVD] リンカーン/秘密の書 [DVD]
(2013/04/26)
ベンジャミン・ウォーカー、ドミニク・クーパー 他

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★★★☆☆

まだ少年だったリンカーンは母親をバンパイアに殺され、復讐を遂げるため
戦いの術を学びはじめる。やがて成長したリンカーンは、奴隷制度を隠れ蓑に
“食事”を手に入れるバンパイアと、それを利用して金儲けを企む政治家たちの
姿を目の当たりにし、昼は政治家として奴隷解放を訴え、夜は斧を手にしたハンター
としてバンパイアと戦うようになる。

ベンジャミン・ウォーカー(『父親たちの星条旗』など)
ドミニク・クーパー(『キャプテン・アメリカ』、『マリリン 7日間の恋』など)
アンソニー・マッキー(『L.A. ギャング ストーリー』、『リアル・スティール』など)
メアリー・エリザベス・ウィンステッド(『遊星からの物体X』、『ファイナル・デッドコースター』など)

とんでも時代劇。

うーん、すごいですね。かなり思い切ってます。
確かにリンカーンは斧が得意というお話でしたがまさかこういう
形で斧の達人にされてしまうとは。
しかし恐ろしいのはハリウッドですね。たとえ超偉大な歴史的大統領
であってもこうした使われ方をしてしまうんですから大したものです。

でも日本のゲームの中でも有名な戦国武将や剣豪が飛んだりビーム出したり
しますもんね。なのであくまでエンターテイメントとして楽しめればいいのです。
まさか外国の日本ファンでも『オーマイガッ!サムライはビームもダスデース!!』
とかなりませんからね。
なので決して我々も「ヤベェ、まじリンカーンぱねぇ!人民による政治ぱねぇ!」
となってはいけません。

同じく斧に逸話のあるワシントンもそのうち餌食になるかもしれませんね。

さて、内容ですが大方の予想通りかなりの粗さです。
歴史的なお話や背景を交えつつ、なおかつ登場人物についても中途半端に
史実に従った人々が登場してきます。
こういったところを楽しめるかどうかが大きな分かれ目になりそうです。

『そんなバカな!』と叫ぶことは簡単ですが、もともとヴァンパイアが
活躍するような映画に史実やリアリティを求めるのは大きなミステイク。
広い心で映像を楽しむことが大切です。

リンカーンが関わる最大の出来事南北戦争についても、なんと北部の
人間軍VS南部の吸血鬼軍みたいな感じで描かれていますからね。
この辺りはかなり局地的な映像なので全体がどうなのかはわかりにくいですが
これまで奴隷制度の「充実」によりなりを潜めていたヴァンパイア一族が
リンカーンの奴隷解放政治により明るみに出てきたという設定は面白いです。

まぁ見どころはやはりリンカーンや脇役がとんでもな身体能力で吸血鬼と
戦うところでしょうか。
もう序盤から『あー絶対この映画はスローモーション使うわぁ』と予想できる
のですが、がっつりスロー映像を駆使した戦闘シーンが繰り広げられます。

主人公はあくまで人間、っていうか大統領なので「ヴァン・ヘルシング」の
ような無双状態での戦いはないのですが、政治家という面での活躍を考えると
その活動範囲の広さは映像で映し出されるものの比ではないのでしょう。

映画では政治家になってからものの数十分で大統領になっちゃってましたからね。

ここが盛り上がりのポイントだ!というのは難しいですが暇つぶしも兼ね、
なおかつご本家『リンカーン』の観賞前の前菜として楽しむにはいいのでは
ないでしょうか。



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