ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!

ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!
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ワールズ・エンド/酔っぱらいが世界を救う! [Blu-ray] ワールズ・エンド/酔っぱらいが世界を救う! [Blu-ray]
(2014/10/08)
サイモン・ペッグ、ニック・フロスト 他

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★★★★☆

ひと晩に5人で12軒のハシゴ酒という学生時代に達成できなかった挑戦にリベンジすべく、
故郷であるイギリス郊外の街ニュートン・ヘイヴンに戻ってきた中年男性たち。
終点となる12軒目のパブ、ワールズ・エンドを目指して、ひたすら飲みまくっては大騒ぎする
彼らだったが、どこか街の住民たちの様子がおかしいことに気付く。やがて、住民が何者かに
よって操られていることが判明。目を光らせて青い血を流す彼らに追い掛けられながらも、
五人はハシゴ酒を成し遂げようと逃げては飲んでを繰り返していく。

サイモン・ペッグ、ニック・フロストら出演のSFコメディ?

ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』につづいての
本格作品です。

上記作品でもおなじみになったサイモン・ペッグとニック・フロストを中心とした
おっさん一組がバカバカしい掛け合いを見せながら物語の進行を彩っています。

すべてが輝やいていた学生時代に思いを寄せながらも現実のギャップに苦しみ
気味なダメおやじゲイリーが、当時達成できなかったパブ巡りの達成を目指し、
当時の仲間を半ば強引に募るところから始まります。

におい立つダメオヤジ臭。

サイモン・ペッグ演じるゲイリーは心配になるほど痩せこけ、年に見合わない
行動や適当さで周りを巻き込んでいきます。が、そんな彼のもとに再度仲間が
集まってくるということは、どこか人間的に憎めない点があるのかもしれませんね。

大きく咬み合わない掛け合いも見せながらパブ巡りがスタート。
昔の顔なじみを見つけながら少しずつごきげんに酔っていくおっさん達ですが、
中盤から話が大きく変動していきます。

まさにホット・ファズを見ていた時の感覚を思い出しました。

コメディから本格アクション・サスペンスへと変動したホット・ファズでしたが、
今回はSFスリラーという顔を見せてくれました。

飲み屋のトイレで始まった騒動から一気に宇宙規模の話へとスケールアップ
していくさまは見ものですね。

ピアーズ・ブロスナン、ビル・ナイ(声だけ)といったゲストも登場しつつ、
きちんと笑いやキャラクターの個性を残しながらラストへ駆け抜けていく
ドラマに目を奪われてしまいました。

こじんまりと終息するのではなく、スケールを大きくしたまま迎えるラストは、
汚く救いようのないおっさんの珍道中から始まったとは思えないほどの設定で
終わらせてくれます。

個人的には元気な笑いが足りないとも感じましたが、全体のバランスを考えると
絶妙な差し込み加減だったのかとも思います。
脚本、キャラクター、ドタバタの展開など、どこかに魅力を感じないまま見てしまうと
単にどっちつかずの映画になってしまうのかもしれません。



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