タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら
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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら [DVD] タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら [DVD]
(2012/04/20)
アラン・テュディック、タイラー・ラビン 他

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★★★★☆

親友同士のタッカーとデイルは、念願の別荘を手に入れ、休暇を自分たちの
山小屋で過ごそうと森へやって来た。しかし2人は、同じ時にキャンプに来た
生意気な名門私立の大学生グループに、人里離れた山に暮らす殺人鬼だと勘違いされる。
タッカーとデイルが川で溺れかけた女子大生を助けたことで、更に誤解が誤解を生み、
次々と死人が出てしまう。仲間の女子大生を救おうと大学生が襲いかかってくるが、
事態はなぜか不思議なありえない展開に……。

アラン・テュディック(『3時10分、決断の時』、『ノックトアップ』など)
タイラー・ラビン(『猿の惑星:創世記』、『フライボーイズ』など)
ら主演で贈るホラーパロディ&コメディ。

こういうのを待っていたのかも。

これは面白いです。
でもただのコメディ好きでは楽しめないでしょうね。
こういうのをマジで楽しめるのはB級を含めるホラー映画ファンでしょう。
各種スプラッター映画へのリスペクトも詰まった作品です。

勤勉で友達思い、でも見た目がとっても怪しいタッカーとデイル。
そんな二人が長く夢見ていた念願の別荘である山小屋へ向かう道中に
立ち寄った店にて、時を同じくして山へとキャンプにやってきた大学生
グループと接触しますが、大学生らはタッカーらの風貌に畏怖し逃げるように
立ち去ってしまいます。

この辺からすでに音楽の使い方や映像演出が面白いです。
作り手のセンス(悪意)を感じることができます。

以前にこの土地で発生した猟奇殺人事件と得体のしれない男二人を重ね、
不気味な感覚を覚えつつもキャンプを始めるチャドら学生グループ。
いつしか昼間のことなど忘れ自然を満喫する彼らでしたが、仲間の
一人アリソンが、タッカーとデイルに連れ去られるのを目撃します。

しかし、実際は湖で転倒し溺れかけたアリソンをいち早く救助し、
自分たちの山小屋で手厚く介護していた二人…。

アリソンは素直で可愛らしい女性で、タッカーらの純粋さをいち早く
感じ取り、すぐに彼らの理解者となっていくのが味噌ですね。

猟奇殺人犯に仲間をさらわれ、人質に取られたと勘違いした学生グループは、
アリソンを取り戻そうと空回りしますが、その最中にありえない事故が相次ぎ、
“本当の犠牲者”が次々うまれてしまいます。

かくして、猟奇殺人犯に仲間を殺されていると勘違いした学生グループと、
異常な自殺者達がアリソンをも巻き込もうとしていると勘違いしたタッカーら
の不思議な攻防戦が始まっていきます。
果たしてこのドタバタ劇の結末は・・・?

コメディですが、スプラッター要素の強い作品なので注意が必要です。
舞台が山奥だけあって、刃物や各種工具、木材の粉砕機なども登場します。
あとは…ホラーファンなら言わずともわかりますね?

ありえないドタバタもなかなかですし、タッカーらと大学生グループの温度差
も楽しい本作ですが、特にお気に入りなのがちょいちょい他のホラーを彷彿とさせる
シーンが盛り込まれているところですね。
一番笑ったのはチェーンソーで木を切っていたデイルがハチに襲われ、
チェーンソーを振り回しながら必死で逃げているシーン。

本人は必死ですが見た目は完全にレザーフェイス(悪魔のいけにえ)。
それを目の当たりにした学生は腰抜かしながら逃げていく気持ちもわかります。

さて、その他見所も多く、後半もノリノリであり得ない事件が起こりますし、
ラストも冴えた感じに終わらせてくれる良作だと思いました。

あくまでホラーファン向けのコメディ映画なのでその辺はご理解ください。



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