ペントハウス

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ペントハウス ブルーレイ+DVDセット(デジタルコピー付) [Blu-ray] ペントハウス ブルーレイ+DVDセット(デジタルコピー付) [Blu-ray]
(2012/06/20)
ベン・スティラー、エディ・マーフィ 他

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★★★☆☆

ニューヨークのマンハッタンにそびえる65階建てのザ・タワーは、セレブのみが
住む超高級マンション。その居住者の望みを満たすサービスを提供しているのが、
管理マネージャーのジョシュの的確な采配だった。しかし、ある日、ペントハウスに
住む大富豪ショウがFBIに逮捕される。証券詐欺の罪を犯し、逃亡を図ろうとしたのだ。
しかもショウは自分が捕まることを薄々知りながら、預かっていたザ・タワーの使用人全員の
年金を私的流用していた。ジョシュは仲間たちと。ダマし取られた大金を奪い返す決心をする。

ベン・スティラー(『トロピック・サンダー』、『ナイトミュージアム2』など)
エディ・マーフィー(『エディ・マーフィの劇的1週間』、『ドリームガールズ』など)
ケイシー・アフレック(『ゴーン・ベイビー・ゴーン』、『ジェシー・ジェームズの暗殺』など)
マシュー・ブロデリック(『ニューイヤーズ・イブ』、『グローリー』など)

キャスティングの割に地味な映画。

手放しで「面白かった!満足!」とはいえないが、それなりに見応えはあり、
笑いのポイントも多く用意されています。
しかし、天性の才を持ったベン・スティラーとベテランの気質も備えたエディ・マーフィ
との爆発的なコラボレーションを期待した場合、どうしてもやや拍子抜けになります。

舞台がセレブ専用の超高級マンションであることや、クライマックスシーンが
ド派手な感謝祭のパレードの中でスリリングに展開していくさまなど、楽しくなる
要素がしっかり揃っていただけに薄味な内容はちょっと残念に思います。

マンションの統括マネージャーやヌケサクスタッフ、ついでに泥棒の常習犯
なども巻き込んで展開する一世一代の「物盗り計画」を取り上げた本作。
なのになぜ印象が薄いのだろうか、というのを個人的に考えてみました。

オーシャンズシリーズのような「緻密に練られた計画の中に訪れるイレギュラー」が
面白い作品もあれば、往年のホット・ロックやレディ・キラーみたいに笑いの要素が
決められた作品も面白い。
でも、この間見た「ザ・バッド THE BAD」や今作のような中途半端に計画的なのに
展開は行き当たりばったりすぎる内容だと、どこに見所を置いていいのかが
わかりにくくなってしまうんですね。

特に今作は前半や冒頭のキャラ構築のシーンがとてもスタイリッシュというか
テンポが良かったために、後半への期待感が変に上がってしまったのも原因でしょう。
実際は随分とご都合主義に走ってしまった感がありました。

とはいえ、各役者さんの実力は十分でしたね。
主要メンバーだけでなく、脇を固めるキャラクターもそれなりに笑わせてくれます。
小さなセリフのやり取りが凝っていたり面白いのはとても嬉しい要素です。
細かいことを言えばさらに濃ゆいキャラクター形成をして欲しかったかな。

もっと主人公らを翻弄してくるような悪役、そしてその悪役やトラブルと立ち向かう
ために全力で空回りするような気持ちのいい笑いのある続編が、同じキャストで
作られるのであればかなり大きな期待ができそうな気もします。

さて、総評で言えば決して見て損をする内容ではないですが過剰な期待は禁物です。
真夏の夜の息抜きに調度良い京都風(薄味)ドタバタコメディですね。



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