コントロール

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コントロール [DVD] コントロール [DVD]
(2005/07/29)
レイ・リオッタ、ウィレム・デフォー 他

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★★★☆☆

人間とは思えぬ凶暴性で、多くの犯罪を起こしてきた男、リー・レイ。
死刑執行室で最期の時を迎えたレイは、数時間後、背広姿の一団に囲まれて目を覚ます。
彼らのリーダー、神経薬理学者のコープランド博士は、ある新薬開発試験の被験者になれば、
レイに別の人生を与えようと取引を持ちかける。その薬“アナグレス”は、脳の気質を変化させ、
怒りや狂気を抑え込む効果があるという。やがて実験が始まり、レイの心の奥に眠る後悔や
自責の念が目覚め始めた。レイは本当に生まれ変わるのか、それとも脱走を目論む演技なのか…。

レイ・リオッタ(『正義のゆくえ』、『スモーキン・エース』など)
ウィレム・デフォー(『デイブレイカー』、『ダレン・シャン』など)
ミシェル・ロドリゲス(『アバター』、『ワイルド・スピード』など)
など、有名俳優が登場するサスペンス作品。

その他脇を固める俳優陣もベテランぞろいで見ごたえのある映画になっています。

凶暴で残忍な死刑囚リー・レイ。新薬“アナグレス”の被験者として生きるチャンスが
与えられた彼は投薬実験の為研究所での暮らしを始める。
脳の気質を変化させ、怒りや狂気を抑え込む効果がある“アナグレス”。
実験進む中、レイの精神の奥深くに眠っていた罪悪感や自己嫌悪が現れ始めた。

やがてその効果を認められ、実験の次段階として、社会での擬似生活を開始する。
投薬と監視生活を続けながらも、穏やかな心で仕事や生活を楽しむレイ。
しかし、自らが最も後悔している『一般人への発砲事件』の被害者への接触により
実験継続と彼の生活に危機が訪れる…。

落ち着くだけであんな真人間になるのか、という疑問は置いておきましょう。

『精神』、『心のなか』をテーマとした作品ではありますが、その内容はSF的な
ものではなく、精神安定剤をパワーアップしたような薬品の実験を中心に物語が
進んでいきます。

当初は『んな薬が俺に効くわけ無いでしょ(笑)』『あれ?効いてきたかも?』
という芸人リアクションで始まる実験ですが、どうしようもなく凶暴だったリーが
少しずつ心穏やかに、周りさえ気遣う真人間に変化していくところは面白いですね。

色んなシーンから、これは演技ではないというのが見ている側からはわかるのですが、
製薬会社の上役は常に彼を疑い、実験の中止も多々促してきます。
これには理由があるのですが物語の核心となる部分なので伏せておきましょう。

とっても真面目な作品ではあるのですが、リーやリーの職場、製薬会社、リーを
狙う暗殺者やリーに恨みを持つ者という多様な人間関係の入り混じりが、時に
コントっぽく見えてしまうこともあります。
必要なキャラだけ残して掘り込んでいった方がよりシリアスで深い作品になった
かもしれませんね。

Aクラスのサスペンス映画では有りませんが十分観れる内容だと思います。
ウィレムおじさんのファンならぜひ。



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