ミッション:8ミニッツ

ミッション:8ミニッツ
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ミッション:8ミニッツ ブルーレイ+DVDセット ミッション:8ミニッツ ブルーレイ+DVDセット
(2012/03/21)
ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン 他

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★★★★☆

シカゴ行きの通勤電車の中で目を覚ました陸軍パイロットのコルター。
目の前には見知らぬ女性がいた。しかも、鏡に映る自分の顔にも全く覚えがなく、
知らない男の身分証明書を携帯している。コルターが混乱していると、乗っていた
乗車が大爆発した…。目を覚ました時、コルターは自分が驚くべきミッションに
参加していることを知る。電車爆発テロで死亡した男の死の直前8分間の意識に入り込み、
テロの犯人の正体を暴けと言うのだ…。

ジェイク・ギレンホール(『ラブ & ドラッグ』、『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』など)
ミシェル・モナハン(『デュー・デート』、『イーグルアイ』など)
ヴェラ・ファーミガ(『マイレージ、マイライフ』、『エスター』など)
ジェフリー・ライト(『007 慰めの報酬』、『インベーション』など)

もしもボックス。

主人公コルターが目覚めたのはシカゴ行きの列車の中。
目の前には記憶にない女性がおり、心当たりの無いことを話しかけてくる。
その後、コルターは自分の外見がショーンという他人の姿になっていると
気づき混乱する。

直後、列車は大爆発。彼も爆炎に包まれた。

そして再び目覚めたのは無機質な小部屋の中だった。
眼の前にあるモニターに映る女性にミッションの報告を求められるコルター。
アフガンでヘリの操縦士をしていた記憶しかない彼は状況の説明を求める。
すると、彼は現在、列車の爆破テロで死亡したショーン・フェントレスという
男性の「事故の直前の8分間」を仮想体験するなか、爆破テロの犯人を究明する
任務に付いているのだと説明される。

再び意識を列車に戻される彼は次第に自らの目的を理解し犯人を追う。
ただし毎回の猶予は8分間、コルターは幾度と無く死を体験することになる。

目覚めるごとに様相を変えていく列車とカプセル内。
次第に彼はこの”ミッション”の真相へと近づいていく…。

いやぁ面白いですね。SFチックなんですが安くはないですし緊迫感があります。
もちろん90分程度の尺なのでご都合主義な点もあるんですがそういうとこも
含めてとても良作に思えます。

物語は列車爆破テロが起こる前の「過去」と爆破が起き、次なるテロの脅威
に晒されている「現在」とが入り混じった内容となります。

量子物理学によるソースコードによって作り出された犠牲者の死の直前8分間
を仮想体験することでテロの犯人や真相を見つけ出すというものです。

コルターが”現実には救えない女性”を助けようとする点は、ちょっぴり
デンゼル・ワシントンの「デジャヴ」なんかを彷彿とさせます。
また、その他ループものとも比較されやすい本作ですね。
どうでもいいですがミシェル・モナハン演じるクリスティーナが、
某伝説的キング・オブ・ポップスに見えてしょうがなかったです。

テロの犯人を追うと共に、だんだんと事の顛末が観えていく点もいいです。
主人公目線でかなりのめり込んでしまいました。
切なさや苦悩という部分は、尺のせいでさほど強くありませんが、重くない
程度のちょうどいい塩梅で散りばめられていたかと思います。

クライマックス周辺は感心しました。
だんだんと人間性が明らかになるラトレッジ博士やモニターの女性グッドウィン
とのやり取りも心境が伝わるようでナイスです。
少ない主要人物ですがみなさん非常に存在感があるので見応えがあります。

ラストは意見が分かれるところでしょうね。
ぜひ事前情報は少なめに見ていただきたい一作です。

予告編動画の後に少しだけネタバレしています。

「新しい世界を作っちまったんだぜ!!」
「な、なんだってーーーーーー!?」

という壮大かつなんだか蛇足的なラスト。ですが、私としても
主人公コルターに救済的物語が用意されていたことは喜ばしいかも。
でも、ショーン・フェントレスは大いなる犠牲となったままですね…。
他人として生きていくのはちょっと大変そうですけど。

グッドウィンに届くメールもいいです。あまり深く掘り下げないとこが憎い。

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