ドッジボール

ドッジボール
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ドッジボール [Blu-ray] ドッジボール [Blu-ray]
(2010/07/02)
ベン・スティラー、ヴィンス・ボーン 他

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★★★☆☆

スポーツジムを経営するピーターは、金のない客からは無理に料金を取り立てないお人よし。
そんなワケで、ジムの経営状態は最悪。ついに、向かいで最新鋭フィットネスクラブを経営
しているホワイトに、ジム乗っ取りを宣言されてしまう。ジムがなくなったら居場所を失う
常連客とピーターは、借金返済のため金を工面しようと躍起になる。そこで目をつけたのが、
ドッジボール世界大会の優勝賞金。さっそく特訓を始める彼らだったが…?

笑ってる隙がないほど展開が早い。

ヴィンス・ヴォーン、ベン・スティラー、その嫁のクリスティン・テイラーなどが出演している
ドタバタスポーツ・コメディです。
コメディだから許される超スピード展開ですがスッキリ楽しめる作品ですね。

主人公のヴィンス・ヴォーンさんは掴みどころの無い表情が役にハマってましたね。
その分『どっかで観たけど誰だったっけ?』の魔の時間に入ってしまい大変でした。

もはや書くまでもなく有名なベン・スティラーが成金ジムオーナーとして、主人公を
妨害する悪者キャラクターで登場しています。凄く嫌なやつなんですがやっぱ彼が
やってると魅力的に感じてしまいますよね。
ベンの奥さんのクリスティン・テイラーさんも歳の割にめっちゃキュートです。

~~~一応ネタバレ注意しておきますよ!~~~

とにかく早い、早過ぎる展開。
普通スポーツってね、もっと苦労するんですよ。屈強な男達の血と汗と肉のぶつかり合い、
オッスオッスセイヤセイヤ!オラオラドスコーイ!ですよ。

それがなんですか、都合よく“元伝説のドッジプレーヤー”を監督として迎え、
決勝戦までの各試合の描写は少なく殆ど楽勝状態。
その決勝戦についてもご都合主義の展開で一気に勝利へ。どないやねん。

でも面白い。だってスポーツを楽しむ映画じゃないんだもの。

尺の短い映画ながらもそのキャラの立て方は匠じゃないでしょうか。
主人公ピーターなんかは無機質な表情を見せているやる気の見えない男ですが、
『勝ちたい。でも熱くなって負けるなら最初から諦めてしまいたい。』という一般人が
共感しやすいキャラクターです。

悪役ホワイトに関しては『何がなんでも自分をかっこ良く見せたいプライド』と、
『醜い自分に戻る事への恐怖感』を持っています。
彼が敗北によってたどり着いた所は…自らのアイデンティティーの破壊でした。

各主要キャラクターも、チームの成長と共に“自分の本当の力”や“幸せ”を手に入れます。
それぞれに見せ所がきちんと用意されているのが嬉しいですね。
その他、毒っけの強い単発のネタも楽しんでいきたい映画です。

ゲスト出演しているチャック・ノリスが本人なんですが一体何をしてるんでしょうか。
クライマックスの空港のシーンでピーターと会話をしたランス・アームストロングも本人。
癌やケガとの戦いを乗り越えながら多くの記録を残した英雄的ロードレーサーなんですよね。
彼との会話で『挑戦』に目覚め、逃げようとしていた自らを恥じるピーター。イイシーンナンスヨ。

ま、色々書きましたが手軽に楽しめるファーストフード映画です。



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