★★★★☆
最近その恋愛に終止符を打ったが、最後に自分の気持を元恋人ガビに伝えるために
久しぶりにベルリンに戻って来たミシェル。しかし、彼女の部屋には具合の
悪そうな配管工がいるだけでガビの姿は見当たらない。
配管工の部下が部屋に戻ったとき、配管工は突然ミシェルと部下に襲いかかる。
なんとか部屋から配管工を追い出したミシェルらだが、建物の外は異様なまでに
凶暴な暴徒であふれかえっていた…。
尺は短いけど見ごたえがあります。
これまで手垢が付きそうなくらいなんども手にとりながらもスルーしてきた作品。
特に内容を疑っていたわけではないのですが、その尺の短さが気にかかった映画です。
そのポテンシャルが掴みづらいドイツ製ゾンビ映画だったというのも理由かも。
ところがどっこい。こいつぁ名作だぜとっつぁん。
若くしてその頭髪は枯渇問題。
ついでに体には無駄な肉がつき、目には力もない。ついでに息も臭い。
そんなしょぼくれた主人公が登場するのがこのベルリン・オブ・ザ・デッドです。
言っときますが笑いネタに走ることのないガチゾンビ映画です。
その彼はこれまた女々しく別れた彼女を追ってベルリンへ、っていうか彼女の家へ。
え?ええ、はい、そうですね。立派なストーカーです。
留守にもかかわらず部屋に入ります。その彼が様子のおかしい配管工へ一言。
『ガビの部屋で何やってるんだ?』
いやいや、人のこと言えないからね。
その後ゾンビさんたちとの死闘が始まった後もまだ見ぬ彼女を想い、
部屋や食器を気遣ったりと、元恋人への未練たらたら執着心が見て取れます。
その愛のあまり彼女の着ぐるみパジャマの匂いをハァハァ楽しみながら見に纏ったりします。
そんな彼と不本意ながらパートナーになってしまったのが配管工の弟子の少年。
彼は器用で頭も良い、その上若さからの勇気もある。しかし相棒はストーカーオヤジ。オワタ。
テレビの情報ではこのウイルスは傷口などを通して感染後、感染者の感情の起伏に
よって凶暴化が発症するとのこと。発生自体は謎ですが意外としっかりした設定ですね。
キャラクターや脚本に入り込ませる展開があり、短い尺でもしっかり楽しめますよ。
さて、果たしてアパートに残された主人公や他の住民たちはどうなってしまうのか?
~~~~ 以下マジにネタバレ警報 ~~~~
精神安定剤の入手、そして他の住民との接触の為部屋からの脱出を図るミシェルと少年。
そのごなだれ込んだゾンビたちにより二人は離れ離れで行動することに。
そして命からがら屋根裏にたどり着いたミシェルは愛しき元恋人ガビと再会できました。
結果、とっくに新しい男に寝取られてました。
その上感染を恐れるガビと今彼に追い出される始末。なんていうか不幸すぎるぞ主人公。
その後、他の住人と相棒の少年に再会したミシェルはボートでの脱出計画を図る。
ゾンビの弱点である強烈な光を発するフラッシュを手にしてボートに向かう生存者三人。
しかし、途中ミシェルは脱出を少年と少女に託し自らはアパートに残った。
そう、彼はすでにゾンビからの傷を受け、感染者となってしまっていたのだ。
男らしいぞストーカーミシェル。カッコイイぞヘンタイミシェル。
独り絶望的な喧騒の中アパートに残ったミシェルはガビに再開する。
彼女もすでに感染し、人としての意識が朦朧とし始めていた。
そんな彼女を抱擁するミシェル。
彼はガビを抱きしめたまま、共に”死ぬ”ことを選んだのだ。
この時、ガビは人としての意識を振り絞り、こう叫ぶのです。
『はなしてぇ!!!!』
報われぬ愛。嗚呼主人公よ安らかに。
迫力あり、哀愁有り、見ごたえあり。
ドイツゾンビのこれからの活躍に大きな期待が掛かります。
楽しそうな撮影風景↓
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これは名作でした!主人公のさえない感じとか妙にリアリティがあると言うかw
緊張感も終始続くしサクッと見れて最高でしたね!
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これは名作ですよね。
今やこのジャンルの映画は世界各国で作られているので今後も楽しみです(・∀・)!