ゾンビ処刑人 [DVD] (2012/01/06) デヴィッド・アンダース、クリス・ワイルド 他 |
★★★★☆
イラクに出兵中の親友バートが無言の帰還を遂げ、落ち込むジョーイ。
寂しく友人を懐かしむその夜、ジョーイの部屋に訪問者が。ドアを開くと、
そこにいたのはなんとゾンビ化したバートだった!困惑しながらもとりえず
彼を居候させることにするが早速問題発生。ゾンビ化したバートは、人間の
血液を飲まないと餓死してしまうらしい。困った彼らは背に腹は変えられぬと
ばかりに病院から輸血パックを強奪し九死に一生(?)を得るが運悪く強盗に
襲われてしまう…。しかし銃弾も効かないバートは強盗を撃退し血液も拝借。
かくしてここに『悪人を成敗するついでに血も貰っちゃう“夜回りゾンビ”』
として怒涛の活躍を始める。
良作ゾンビ映画だよ!
イラクに派兵中ブービートラップに掛かり命を落としたバートが、
母国アメリカでの葬儀も粛々と行われた夜、突然息を吹き返した。
混乱しながらも親友ジョーイの部屋を訪ねて事情を話し居候させてもらうが、
そのうち普通の食べ物ではなく”血液”が必要なことが判明する。
血液センターに強盗に入り、一悶着ありつつもなんとか”食料”をゲットした
彼らのテンションは最高潮に。
しかし、程なくして強盗の襲撃を受けてしまう彼らだが、すでに生ける死者
となっているバートに怖いものはなく、強盗を返り討ちにした上に新鮮な
血液まで頂戴してしまう。
コレに味を締め、本格的に悪党退治に乗り出す二人だが、ある夜強盗の反撃で
致命傷を負ったジョーイを救うため、彼を自分と同じゾンビ化させるバート。
かくして”最恐の処刑人”としてロサンゼルスの夜を暗躍する彼らに待ち受ける
結末は喜劇か、それとも悲劇か…。
ライトな作りかとおもいきや、長めの尺で作られた濃厚な作品でした。
ゾンビを処刑していく諸作品とは一線をかくし、”ゾンビが悪党を処刑していく”
映画となっています。
コメディ要素も強いですが、同じく”ゾンビと人の共生”を描いた『ゾンビーノ』とは
全く別の毒の強いダークな笑いが散りばめられていました。
主に主役であるジョーイとバートの掛け合いがスパイシーな笑いを生んでいます。
特にラスト周辺で登場するジョーイとバートの会話シーンはある意味必見です。
楽天的で馬鹿丸出しのジョーイと次第に自らの境遇に苦悩するようになる
バートの対照的なキャラ設定も最期まで活かされいましたし、
バートの生前の恋人ジャネットとの絡みや、皆の共通の友人であり
“死者は死者であるべき”と考えるマチルダとのやり取りなども中々でした。
笑いだけではないドラマがあるので物語に抑揚がついていた印象です。
細かな環境の中で物語を完結させるのではなく、割りと大きく周囲を
巻き込んだ騒動シーンもあり、チープさを隠す要因にもなっているかと思います。
ラストの壮大さには驚きましたがありっちゃぁありの締めではないでしょうか。
ゾンビファンは一応必見とさせて頂きます。
『これってゾンビって言っていいの?』という声も上がるかもしれませんが…。
あっはっはっ、こまかいこたぁいいんだよ。
ゾンビ処刑人/一度は亡くしたこの命、惜しいものなどあるものか
ゾンビ処刑人THE REVENANT/監督:ケリー・プリオー/2009年/アメリカ
ならば一花咲かせましょう 今宵もふたりで、悪人退治
「ゾンビ処刑人」というタイトルを聞いて、はたして「ゾンビが処刑人」なのか「ゾンビを倒す処刑人」なのかどっちなのだろうと思いつつ、見て…
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なかなかのゾンビ映画でした。ただ怖がらせるだけでも、笑わせるだけでもないところが、他のゾンビ映画とは一線を画しています。
深刻な事もお気楽に受け止められる親友ジョーイの存在あっての面白さでしたね~。
私が一番気になったのはバートの婚約者。最初はどうして簡単に受け入れられるのだろうと不思議に思ったのですが、後半は痛ましくて見てられませんでした。親友とあんな事になって罪悪感を覚えていたところに、婚約者がゾンビになって蘇ってきたりしたら、もう全てを捧げて償うしかないですよね・・・。悲しい末路でしたが、彼女にとっては安らかなものだったのかなぁと切なくなりました。
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>>宵乃さま
そうですね^^
実に緩急に富んだ他にはない作品でした。
最後まで気が抜けないというところもいいですし、
各所に考えるポイントも用意されている…
しかも笑わせてもくれるなんて素晴らしいじゃないですか☆
クライマックスは仰る通りそれまでのツケ、というか因果が
回ってくるような暗い雰囲気がありましたね…。