END エンド

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END エンド LBX-139 [DVD] END エンド LBX-139 [DVD]
(2012/12/17)
ダニエル・ブーダー、ルイーゼ・ベーア 他

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★★★☆☆

その日、世界に何が起こったのか!?
これが本当の世界の終焉なのか…

ドイツ・ケルンの街から突然、人が消えた。あの日から3日目。自分以外の生き残りを捜して
人影の消えた街を彷徨っていたトムは、ついに7人の生存者を発見する。彼らはお互いに沸き
起こる謎をぶつけ合う。なぜ昨日までいた人々が消えたのか?なぜ自分たちだけが今も存在しているのか?
やがて古い基地の跡地で衛星電話を調達した彼らは、外部との交信を試みるがやはり応答はない。
8人は生きるすべを求めて行動を共にするが、さらなる悲劇の嵐は彼らのすぐ背後に迫っていた。
いったい世界に何が起きたのか?そして人類復活の希望の光は見いだせるのか…

作りの良さと面白さは別なのかもしれない。

ドイツからやってきたゾンビ映画「END エンド」。
もうすでにご覧になられたかたのほうが多いかもしれませんね。

とある要塞に一人立てこもり、生存者とのコンタクトを試みるトム。
元兵士ということもあってか、持って生まれた生存本能なのか生きることに
関しては非常に鋭い感を持った主人公ですね。
トレーニングや敵を見極める観察力に優れた、非常に頼れるリーダー的な主人公です。

その他のキャラクターも人間の弱さや強さ、絆への思いなどを全面に出した
キャラクター作りを行なっており。非常に骨太な演技が目立ちます。

映像もどんよりとした終末感、時には派手目な演出により恐怖感や緊張感を
煽るなど、技術のレベルはそれなりに感じられます。

ゾンビさんも一応流行りの「感染者」的な扱いですが、動きの鈍い「ウォーカー」
から素早い「ランナー」、そして新個体となる謎ののっぺらぼうゾンビが登場
するなど中々の個性を見せてくれています。
それぞれに生態や特徴の異なる彼らですが、出世魚のごとく勝手に進化していくので
恐ろしい敵かなと思います。

ドラマ展開も非常に真面目。世界情勢や原発の話題、世界が荒廃した原因を
探る展開についてもとってもサスペンスなのりで行われています。
会話も真面目ですしリアリティの追求もこだわって作られたのではないでしょうか。

しかし。優等生というのはいつの世も退屈なものである。

どれをとっても真面目だし映像も及第点、だが二時間の尺を共に過ごすのには
少々退屈を感じてしまいました。
レベルは本当に十分なんですけどね。個性あるゾンビさんたちも個体としての
活躍の場がさほどなかったのでもっと暴れて欲しかったかも。
まぁむやみな戦闘を避けるというのもリアリティならではですけどね。

もちろんこの辺は好みの問題。いつものフランクなゾンビ映画じゃなくこういった
シリアスで真面目一徹な作品が見たいという方にはうってつけです。
逆にフランクでユーモアなゾンビ映画ばかりじゃ本筋から遠のきますからね。

と、いうことでその日の気分で楽しみましょう。

今日は笑いながら楽しみたい!という人は別の作品。
今日はまじめにじっくり堪能するぞ!という人はこの作品。
クソみたいなゾンビ映画をこき倒したい!という人はJVDレーベルの作品を観ましょう!

本格的な冬シーズン到来です。どうか良い年末に向けて身体を壊さない
ようにご注意くださいね。ではでは。



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