魔法にかけられて

魔法にかけられて
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魔法にかけられて [Blu-ray] 魔法にかけられて [Blu-ray]
(2010/10/20)
エイミー・アダムス、パトリック・デンプシー 他

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★★★★☆

アンダレーシアで動物たちと暮らす美しい姫、ジゼルは、運命の人と出会い、
結婚する事を夢見ていた。ある日、怪物に襲われたジゼルは、エドワード王子に助けられる。
お互い一目惚れし、出会ったばかりにも関わらず、完璧なデュエットを披露し、翌日結婚する
約束をする。しかし、王子の結婚を喜ばない継母のナレッサ女王は、魔女を送り込み、
ジゼルを井戸に突き落とす。なんと、その井戸は、現代のニューヨークに繋がっていた!

エイミー・アダムス(『ザ・ファイター』、『ナイト・ミュージアム2』など) 
パトリック・デンプシー(『トランスフォーマー/ダークサイドムーン』、『バレンタインデー』など) 
スーザン・サランドン(『スピード・レーサー』、『告発のとき』など) 
ジェームズ・マースデン(『運命のボタン』、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』など) 

夢と魔法と現実のファンタジー。
と、思いきやパロディや皮肉も盛りだくさん。

本作はなかなかの話題作でしたね。
リアルと2Dの融合という時点で多くの方が期待した作品でしょう。
ふたを開けてみるとなかなかに笑いもあり、しんみりとさせられるところも
あり、結構味の濃ゆい作品に出来上がっていました。

個人的に好きなのは公園のミュージカルシーン。
「あぁなんだお前もか」と言われるくらいに誰もが好きなシーンとして挙げる
箇所なのですが、割と長いことディズニーファンをやっている人間からすると
ああいうシーンは憧れでしかないわけです。

突如街なかでミュージカルが始まるシーンの撮影か参加を「いつかやってみたい」
と思いながら早数年。友達の結婚式ムービーなんかで制作する案を密かに練っています。

その他にも動物たちとのコラボシーンは楽しいですね。
お着替えやお掃除でリアルな動物が楽しそうにてんやわんやするシーンは大好きです。
リアルすぎてちょっとグロかったりするのは多分制作陣からの皮肉の一つでしょう。

ヒロインであるエイミー・アダムスがこの時すでに三十代ということもそうですが、
物語中の恋物語が全くもって一筋縄ではない点は最大の皮肉ですね。
映像だけでなく、物語も随分と人間臭いところは非常に評価できますし、そんな中
でも、ファンタジー色を失うことなく発揮したのは素晴らしいです。

『こんな展開ありえない!!!』
なんて声高々に批判する方もいらっしゃいますが、本来このような作品は
ストーリー展開や映像の有り得なさや、ある意味での滑稽さを楽しむ為の映画です。
ネタ的に『さらにもう一回!』は厳しいコンセプトの作品かとも思いますので
この際映画やディズニーの枠を外して楽しんだほうが得策と言えます。

映画のキャッチコピーも「それは、ディズニー史上最も“アリエナイ”魔法」ですしね。

※一応続編の計画はあるのでファンはご注目ください。

それにしてもエイミー・アダムスさんは歌がお上手ですね。
実年齢よりも可愛らしいところも作風に合っていたと思います。
あと気に入ったのはジェームズ・マースデン演じるエドワード王子。
X-MENシリーズでは寡黙で冷徹なクールガイ・サイクロプスを演じる彼ですが、
今作では綺麗な歌声と、なかなかにネジが外れたキャラクターを見せてくれます。
しかし彼はなんだか”彼女を取られる”という役柄が板に付いてしまってますね。

さて、なんにせよ色々とありえない展開を、ディズニーの要素をふんだんに
使いながら面白おかしく描いてくれた良作映画と言えます。
ラストのドタバタ加減は賛否両論あると思いますが、私としてはとっても
気持ちのいい終わり方でした。なんだかホンワカしたいい余韻が残っていた印象です。



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