ラブ&ドラッグ

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ラブ&ドラッグ [Blu-ray] ラブ&ドラッグ [Blu-ray]
(2012/03/02)
アン・ハサウェイ、ジェイク・ギレンホール 他

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★★★★☆

ジェイミーはノリの良さと巧みな話術で狙った女性は必ず落とすプレイボーイだ。
そんな彼の新しい仕事は、世界有数の製薬会社・ファイザー製薬のセールスマン。
配属先で大病院を相手に営業を開始するが、強力なライバル会社の営業マンがいて
思うように成績が上がらない。それでも彼はめげる事なく、病院の受付嬢を誘惑して
なんとか便宜を図ってもらうよう奮闘する。そんなある日、パーキンソン病を患う
若い女性・マギーと出会う。

ジェイク・ギレンホール(『プリンス・オブ・ペルシャ』、『ゾディアック』など)
アン・ハサウェイ(『アリス・イン・ワンダーランド』、『バレンタインデー』など)
オリヴァー・プラット(『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』、『2012』など)
ハンク・アザリア(『紀元一年がこんなんだったら』、『ナイトミュージアム2』など)
らが主演のコメディ・ラブストーリー。

口八丁、手八丁。○○八丁。

いつしかムキムキ俳優になったジェイク演じるのはプレイボーイで遊び人、
仕事にも中途半端なチャラ男ジェイミー。
営業成績の良かった電器屋もボスの女に手を出しクビになってしまう。
そんな彼が次の仕事に選んだのはファイザー製薬の営業マンだった。

自分の生活を変えたいという思いもあってか、真剣に営業に取り組むジェイミー。
しかし、MRの仕事はなかなかに厳しい。担当する病院ではすでに強力な
ライバルが活躍していては自分が入り込む隙がない。

しかし、そこはチャラ男の本領発揮、ちょっと天然な受付嬢をモノに
して自らの営業の切り口を作っていきます。
この時、すっかり術中にはまってしまうジュディ・グリア(『ヴィレッジ』、
スリー・キングス』など)が可愛い存在感。もういいお歳なんですが。

ある日営業活動中、患者として訪れたマギー(アン・ハサウェイ)と出会う。
ひと目で彼女の魅力にとりつかれた彼は何とかして彼女をモノにしようとします。
“出会い方”が最悪だった為に苦労するかとおもいきや、二人はすぐさま
男女の関係になります

マギーが言う『深い関係にはならない』ことを条件に逢瀬を重ねる二人。
この辺りまでは破天荒馬鹿なジェイミーの弟の存在もあり、単純に
スパイスの効いたコメディとして楽しむことができます。

その後ファイザーの新製品『バイアグラ』の担当となった彼は、その商品性が
自らの性格とマッチしたのもあって爆発的な販売を達成します。
仕事もプライベートも充実かと思った矢先、パーキンソン病を患っていた
マギーの症状が少しずつ悪化していきます。

互いを思うが故、今後への思いに葛藤する二人。そんな二人の出す答えは…。

この辺から中々に濃厚なお話になっていきます。
精神的に参ってしまったマギーを連れていったのは『患者の会』。
会へ参加し、前向きな心と出会うマギーに対し、ジェイクは40年パーキンソン病の
奥さんと連れ添った男性からこう忠告されます。

『アドバイスか、なら今すぐ彼女と別れて健康な女性を探すことだ』

後悔とは言わないものの、心も身体も変わっていく妻を世話してきた
彼の言葉に返す言葉を失ってしまうジェイミー…。

そんな彼らの行く末がとっても気になる一作です。
コメディ作品としても笑わせてくれますし、当時の製薬会社の動きや
バイアグラの社会現象が伺えるのも楽しい。

それでいて、主人公二人の心の交流が切なく、厚みのあるストーリー。
キャラ付けもおまけ程度ではなく、色んなことを考えさせてくれました。
彼らのその後も大きく気になるところです。

原作はジェイミー・レイディ 『涙と笑いの奮闘記 全米セールスNo.1に
輝いた〈バイアグラ〉セールスマン』とのこと。

興味のある方はご一読を。



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