リセット
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リセット [Blu-ray] リセット [Blu-ray]
(2011/08/03)
ヘイデン・クリステンセン、タンディ・ニュートン 他

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★★★☆☆

ある晩、突然の停電とともに地球上の人々がナゾの消失を遂げた。
電力が復旧しないまま、やみに包まれた夜の時間だけがどんどん長くなっていく。
発電機によりかろうじて明かりの灯ったバーに、偶然にも消失を免れた4人の男女が
たどり着く。彼らはやみの恐怖に怯えながらも、人類消失のナゾに迫る。

ヘイデン・クリステンセン(『ジャンパー』、『ニュースの天才』など)
タンディ・ニュートン(『2012』、『ロックンローラ』など)
ジョン・レグイザモ(『GAMER』、『レポゼッション・メン』など)
などのメンバーで贈るSFスリラー。

キャラは立たんわヤオイ映画だわ…

映画技師であるポールは映写室での仕事中、突然の停電に見舞われる。
明かりは直後に復旧するも近辺の様子がおかしい。人が衣服などを残した
まま完全に消えてしまったのだ。
警備員と合流するが彼もまた闇の中の「何か」によって姿を消してしまう。

同じくしてリポーターのルークや病院勤務のローズマリーも突然の現象に混乱する。
ルークは『明かり』が人体消失から身を守る術であることだけ気づき、闇に覆われた
都市を光を求めて彷徨っていた。

その時、自家発電による照明により暗闇の中一際明るいバーにたどり着く。
そこで出会うのは僅かな生存者と希望…。彼らは恐怖に打ち勝つことが出来るのか。

オチがないのは致命的。

いろいろな定義を与えた後に『ラストは自分で考えましょう』という文学的作品は
数多くありますが、今作は全体的に丸投げにした感が拭えません。

見えないものへの恐怖表現は日本のそれに近く、結構ゾッとする内容だったので残念。
ハプニング』では、世界中の人間が生きる意志を失っていく現象を不可思議に描いて
いましたが、今作は闇に取り込まれることによる完全な消失が描かれています。

何の脈絡もなく消える。この世界での存在自体を完全否定される恐ろしさは有りました。

しかし、なぜこうなったのか。何が起こっているのか。今後どうなるのか。
こういったものが一切ない。

恐ろしいのが、物語の所々、そしてラストでは盛大に宗教的な要素が盛り込まれていた点。
「迷える子羊たちよー!結局は神のもとで清く過ごせば救われるのだー!」的な?
“何か”による人類の『リセット』なのだとしたら…ふーむ。

人間が消え、一瞬にして大都市が廃墟となった映像や、パイロットはもちろん乗客までも
消えてなくなった飛行機の無機質な墜落シーンなど、視覚的にグッとくるものがあっただけに
脚本内容は残念に思います。

しかしながら好きな人は大好きな映画だと思うのですよ。



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