インベーション

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インベージョン [Blu-ray] インベージョン [Blu-ray]
(2010/04/21)
ニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ 他

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★★★☆☆

精神科医のキャロル・ベネルは、元夫タッカーから、息子オリバーへの面会要求を
受けていた。離婚してから全くオリバーに興味を示さなかったタッカーの突然の要求に
戸惑うキャロル。その頃、彼女の周囲で不可思議なことが起こり始める。
夫が別人になってしまったと訴える患者、謎の言葉を発しながら車に轢かれる女性、
その事故の目撃証言を要らないという警官。そんな中彼女はオリバーをタッカーの元へと
送り出すのだが……。

ニコール・キッドマン(『ライラの冒険/黄金の羅針盤』『NINE』など)
ダニエル・クレイグ(『ドラゴン・タトゥーの女』『カウボーイ&エイリアン』など)
らが出演するSFホラー映画。

寝るな!寝たらやられるぞー。

スペースシャトルの事故により、その破片にくっついて地球へやってきた
未知の病原菌が巻き起こす静かなSFホラー・パニックですね。
『ボディー・スナッチャー』のリメイク、というか元の原作は『盗まれた街』
であり、近作は現代風に制作されています。

このウィルス、感染したところで血を吐いてのた打ち回ったりするわけではなく、
ウィルスそのものに体を乗っ取られてしまうんです。
レム睡眠中に体内で分泌されるホルモンがスイッチとなり、人間らしい表情を失った
別の生命体として活動することになるんですね。逆を言えば感染しても眠らなければ
乗っ取られることがないという設定。

誰が感染者なのか分からない疑心暗鬼的な雰囲気が漂う点ではジョニー・デップの
『ノイズ』なんかにも近いところはあるかもしれませんね。

しかしまぁ映像自体はかなり平坦で退屈なので観ているこっちが眠ってしまいそうです。
これが観るからにB級な低予算映画だったら間違いなく夢の世界ですわい。

物静かな設定の中にもなんだか荒いところもあるのが特徴です。
感染方法をとってみても、感染者の嘔吐物、つまりゲロを対象にぶっ掛けるというもの。
そうです。我らが二コールがそれはもうゲロまみれになる作品がインベーションなのです。
この時すでに40歳目前なのですが年齢を感じさせないビューティーさと魅惑のボディの
持ち主であるニコールがゲロまみれ。別にだから何だということはありませんがね。

あと感染者に共通して言えるのは動きや表情から抑揚がなくなる点。
つまり、生気なくボーーーーーッとしてるふうに見えるのです。
なんとなんと、そんな彼らのようにボヤーーーーッとしてると『あ、こいつは仲間だな』と
思われて襲われなくなるんですね~。馬鹿ですね~。

でも今回の主犯がウィルスだとするとそういった方法で感染対象を選んでいく
という点は非常に単細胞ですがある意味そこが無機質でリアルとも言えますね。
そんな中、感染者がわざと脅かすようなことをして相手の表情を伺ってくるところは
この映画の中でも好きなポイントです。

ニコール幼い息子と一緒に行動しているのでハラハラする緊張感は十分なほど
漂ってきますが、基本的には静かでラスト周辺も特にどんでん返しが行われること
なく静かに終わります。

SFスリラーの静かな恐怖がお好みでなければちょっときついかもしれませんね。



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