ラストデイズ・オブ・ザ・ワールド

ラストデイズ・オブ・ザ・ワールド
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ラストデイズ・オブ・ザ・ワールド【完全版】 [DVD] ラストデイズ・オブ・ザ・ワールド【完全版】 [DVD]
(2012/02/03)
ダグレイ・スコット、ジョエリー・リチャードソン 他

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★★★☆☆

“太陽風現象”という世紀の天体ショーを見た人類の大半が盲目となり、
世界はパニックに陥った。遺伝子操作により開発され、石油に代わるエネルギー源と
なる肉食性植物“トリフィド”は制御を失い、餌である人間を襲い始める。
その頃ロンドンで失明を免れ生き残った人々が過酷なサバイバルに挑もうとしていた。
世界は暴力が支配する地獄と化し、社会秩序は完全に崩壊。
新世界の独裁者になろうともくろむ者も出現。しかし、その間にもトリフィドが侵略、
犠牲者は増大してゆく…。

ダグレイ・スコット、ジョエリー・リチャードソン、ブライアン・コックスなど、
実力派がちょいちょい登場するパニック映画。
60年代のSF映画「人類SOS!トリフィドの日」のリメイク。

セル版では180分超の超大作。
レンタルでは前後編に分けた状態でリリースされています。
私は外れた時のダメージの大きさに怯えながら両方レンタルさせて頂きました。

内容はそれなりです。ある日地球全体が特殊な太陽風と強烈な
光線に見まわれ、人類の多くが一瞬にして盲目になってしまいます。
難を逃れた人にすがりつき、時に力づくでその”視力”を手に入れようとする
姿はなんだかゾンビ映画のようでワクワクしました。

しかし、それで終わりではないんですね。
本当の主役はトリフィドさんなんです。

– トリフィドってなに?

はい、トリフィドさんは植物です。
新たなエネルギー資源として遺伝子研究されている肉食の植物なのです。
歩き回れますし人とか食べます。話は通じません。

そんなトリフィドさんが今回の大災害に乗じたテロリストによって
大地に解き放たれてしまったからさぁ大変。
盲目となり、統制を失った人類は次々と犠牲になってしまいます。

注目すべきドラマ性。

トリフィドの研究者メイスンは、自身と同じく盲目現象を逃れた女性
レポータージョーと共に行動する中、謎のトレンスと出会います。
この男こそ太陽風にも負けず、飛行機の墜落事故からも生還したとんでも
野郎で、この世界の大混乱に乗じて新時代の支配者として君臨しようとします。

当初は指導者として信頼を得ようとしていますが、どんどんその本性を
表してきます。狙いが大きすぎる男ですが、作中に「地球の王に!俺はなる!」
とか言い出さなかったのが救いですね。

トレンスの策略によって引き離されたメイスンとジョーそれぞれの緊迫感ある
物語はなかなか観させてくれます。
特にメイスンが立ち寄った教会のコミュニティはなかなかに狂っていて良い感じ。

また、主人公メイスンの回想シーンからの伏線があったりしますし、
彼が出会う生存者たちのキャラもなかなかに立っていて楽しめます。

見終わったあとに
『その仮面は必要だったのかよ』
『歩き回れるなら人食わずに光合成しろよ』
『大体映画自体が長すぎるんだよ!』

なんて思われた方はいるかも知れませんが、集中すればなかなかに
見所も多い作品でございました。

映像は無駄な明るさはありませんし、物語も重厚です。
いわゆる海外のTV映画作品の雰囲気をイメージされていたら間違い無いですね。



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