アラクノフォビア

アラクノフォビア
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アラクノフォビア [DVD] アラクノフォビア [DVD]
(2005/03/18)
ジェフ・ダニエルズ、ジュリアン・サンズ 他

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★★★★☆

ある日、南米のジャングルでアメリカ化学探検隊の一人が新種の猛毒グモに
刺され死亡する。そして、そのクモは死体と共にカリフォルニア郊外の町へ
運ばれていった。一方、その町に家族と越してきた医者のロスは開業医を始める。
だが、診断した人たちが次々と突然死してしまう。原因は、例のクモから繁殖した
毒グモによるもと判明。クモ恐怖症のロスは害虫バスター、デルバートの助けを
借りてクモ退治に取りかかるが…。

映画『スピード』でキアヌ・リーブス演じる主人公のちょっとお茶目な相棒役の
ジェフ・ダニエルズが主演する毒グモパニック映画。
彼の他にジョン・グッドマンやジュリアン・サンズなど、ハリウッド映画会で
現在もバリバリ活躍中の役者さんが登場しています。

個人的には傑作なB級映画。

映画冒頭、南米ベネズエラで新種の毒グモを発見したアサートン博士一行。
しかし直後、探索メンバーの一人が巨大な毒グモにより命を落としてしまいます。
熱病での死亡事故と判断された死体は本国アメリカへの郊外へと運ばれますが…。
なんとこの棺桶の中に例の巨大毒蜘蛛が紛れ込んでいたんですね。

一方、都会を離れ開業医として働く予定のロス一家がこの地へと引っ越してきます。
それまでこの地で開業医として活躍していた医師サムの引退撤回により、小規模な
活動を余儀なくされる中、街の住民が連続して突然死する事件が発生。

当初から毒性の昆虫などによる中毒死を訴えるロスの意見はベテラン医師サムに
かき消され、十分な検死解剖もされないまま埋葬されてしまいます。

もちろん犯人は例のクモが繁殖させた毒グモ集団。
事件の被害が拡大する中、主人公のロスは、害虫バスターのデルバート、そして
アサートン博士らと協力し、毒グモ退治に乗り出していきます。

伏線の貼り方と回収がえげつない。

B級映画やモンスター映画に伏線の回収シーンは多いですよね。
“あの時にチラッと出た道具がラストのキーワード”とかよくある話。

しかしこの作品はその数がやたらと多い。
ドラマとしてのコメディ要素も含む本作は序盤は非常にのどか。
ただしそんな退屈とも言えるシーンの中に、クライマックス時に回収される
様々な伏線が張り巡らされています。
それはエンドロールにまで活かされる徹底ぶり。本当呆れるくらいの回収です。

これは名プロデューサー&監督、フランク・マーシャルによるものなのか、
それとも原作や脚本によるものなのかは不明です。
ちなみにスティーブン・スピルバーグが製作総指揮として関わっています。

その他クモが飛んだり”ピキーー!キシャーーーーー!!”と叫んだりと、
「おいおいマジか」と突っ込みたくなる要素も盛り込まれてて楽しいですね。

B級映画としてのバカバカしさだけでなく、実は主人公自身が”クモ恐怖症(アラクノフォビア)”
であるというコメディ設定なども活かされた作りの良いパニック映画だと思います。

けっして派手ではないので好みが大きく別れるとは思いますが…一見の価値ありかと。
粗の目立つCGで馬鹿騒ぎするだけのB級映画とは一線を画する作品です。

しっかし久々に観たなぁ…小学生以来ですからねぇ(笑)



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