スパイダー・パニック!2012

スパイダー・パニック!2012
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スパイダー・パニック!2012 [DVD] スパイダー・パニック!2012 [DVD]
(2012/06/16)
ブライアン・クラウズ、C・トーマス・ハウエル 他

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★★☆☆☆

無数の巨大人食いグモと人間の激闘を描いたモンスターパニックアクション。
“砂の悪魔”と呼ばれる巨大な猛毒グモが、銃撃戦で死亡したアメリカ軍伍長の遺体に侵入。
やがて棺から這い出し、人々に襲い掛かり…。

とってもよくあるモンスターパニックものです。
中東のとある砂漠で米軍とテロ兵士との銃撃戦闘シーンで映画がスタート。
そこに突如として現れるたのが大量のクモたち、サイズはまちまちでだいたい
リュックサック程度のクモがテロ兵士たちを連れていきます。

敵の退却と勘違いした米軍兵士たちは一名の犠牲者を出し作戦を終了。
上官らは死亡した伍長の遺体と共に砂漠を後にし帰国を果たします。

シーンは変わってアメリカの田舎の”砂漠”へ ─ 

おいおいロケーションが全く変わって無いじゃないか。
あまりに代わり映えしなくて理解するのに時間が掛かってしまいました。

もちろん本番はここから。
伍長の遺体袋のなかに潜んでいた子蜘蛛たちが田舎町に解き放たれ大繁殖。
もうどうやって繁殖したのか分からないほど大量に増えた蜘蛛が人々を
無差別に襲いまくります。

この襲われる人達もまぁ悲しくなるぐらい個性がないです。
ただ単に蜘蛛に刺されたり噛み付かれたりするだけで物語上なんの意味もない
モブキャラ扱いの犠牲者ばかりで抑揚がないんですね。

抑揚といえばこの作品全体に”801(やおい)”ムードが漂っていて、
展開はちょこちょこありつつも山場という山場のないストーリーになっています。
主人公級のキャラクター以外への味付けも殆ど無く、ちょっと気になるキャラが
出てきたとしても、大抵活躍したりラストの布石になることはありません。

登場してくる蜘蛛にしてもなんやかんや目的があるわけでもなく、無意味に
どこからか湧いてきて人を襲うだけ。
ビジュアル?もちろん荒いCGですよ。Z級とまでは言いませんが迫力は無いです。

もう映像がどうこう言う前にちょっと中身がなさすぎましたね。
ほとんどカレーの入っていないカレーパンを食べさせられた感じです。

ラストはちょっと迫力のある感じで終わらせたかったんでしょうが、
やっぱりオチは弱いです。とても。

Bクラスの映画で蜘蛛が多いのはCGで作りやすいという要因もあるんでしょうかね。
CG制作経験として言えば虫自体がカクカク動くのでビジュアル化しやすいのかも。
ほら、そんなことを書いて行数を稼がなければいけないほどの映画なんですよ。

かなり上級者向けですね。B級愛がなければちょっと厳しいでしょう。
私はこれを観たときはすでに3本目だったので放心状態で堪能しました。
『これをメインに一本レンタルぅぅぅ!』は絶対にオススメしませんぜ。



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