操り人間

操り人間
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操り人間 [DVD] 操り人間 [DVD]
(2012/11/02)
ケレン・コールマン、ケヴィン・アレハンドロ 他

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★★★☆☆

妹を事故で亡くし、心に深い傷を負った画家リリーは、新たな人生を求め小さな
田舎町カッサダーガへと移り住む。どことなく奇妙な空気の漂う町ではあるものの、
新しい生活の中で彼女は徐々に平穏な日常を取り戻しつつあった。
しかし、ある出来事をきっかけに、この町で惨殺されたという少女の怨霊に遭遇した
リリーは、事件の真相を暴くべく奔走し始める。やがて彼女が見つけ出したのは、
生きたまま人間の四肢を切断し、操り人形(マリオネット)を作るという狂気の「趣味」
を持った通称〈ゼペット〉と呼ばれる殺人鬼だった! !

Bクラスの映画にしては上出来。

すみません随分投稿の時間が開いてしまいました。
なんだかFC2ブログが不調のようです、皆様がきちんと記事が
読めているかすごく心配です。

さて、猟奇的な世界というのはやはり背筋に来るものがありますね。
残暑を過ごすのにはちょうどいい作品でもありました。
映像やキャラクターのビジュアルなどもしっかり撮れている、いわゆる
ちゃんと作ってある作品と言えるでしょう。

映画冒頭、女装癖を母親に激しく咎められた少年がハサミを持ち出す
シーンがあります。多くの方は「あぁ、怒りに任せて母親を…」と思うの
でしょうがこの少年は違いました。
その行動に見ていて酔いがさめる感覚を覚えましたね。

という感じで冒頭から雰囲気はづくりはまぁまぁなのですが、全体的にはダレ場が多く、
もうちょっとホラーっぽく作れなかったものかなぁとおもいます。
「ゴシカ」のような、幽霊に翻弄されながら実在する殺人鬼と対峙する物語
なのですが、よくあるサスペンスシーンや主人公と彼氏のイチャイチャシーンが
無駄に多く配分されており、犯人の猟奇さや残酷さ、幽霊の無念の思いなどは
なんだか薄味になってしまっています。

その他、犯人自身の女装癖からくる女性への恨みつらみ?という設定は
生かされていませんし、主人公が難聴という設定もほとんど無意味です。
細かい設定っていうのは生かされないと結構邪魔になってくるんですよね。

また、ちょっと怪しいキャラクターや、もう少し生かせる場があったはずの
キャラクターが置いてけぼりを食らっているようにも見えました。

グロテスクな表現もやや控えめ。
四肢を切断して金具の関節を取り付け「操り人形ならぬ操り人間」とする。
文字だとその異常性や残酷さがイメージされますが、意外とこの辺のシーンは
短く、あっさりしたものになっていました。
猟奇的な作品が多い昨今、麻酔(麻薬?)まで使って獲物を眠らせてから切断
行為に移る殺人鬼ゼペットにちょっと優しさを感じてしますね。

と、素材や部分的なシーンは面白いだけに全体的な薄味感は残念です。
妙に引っ張った挙句「なんだよやっぱこいつが犯人かよ」みたいなげんなりする
ラストも待っているので要注意な作品かもしれません。

あ、個人的には主人公の妹さんがすんごい可愛かったです。

「またかよこのロリコン野郎が」とか勘弁して下さい。
森の中のジョギングシーンで出てきたお姉さん達も大好きです。



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