ピラナコンダ

ピラナコンダ
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Piranhaconda.jpg ピラナコンダ [DVD]
(2013/03/16)
マイケル・マドセン、レイチェル・ハンター 他

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★★★☆☆

ハワイ島。ポリネシアの伝説に残る“川の悪魔”を探して、密林に踏み込んだ
爬虫類学者のラブグローブ。B級ホラー映画の撮影に来た、ハリウッドの撮影チーム。
身代金目的で主演女優を誘拐しようと狙う、凶悪なギャング団。彼らがジャングルで
遭遇したのは、体長30メートルを超える巨大モンスター“ピラナコンダ”だった。

ちょ、マイケル・マドセンっておまい。

いやぁ来ましたね。気持ちのいいタイトルです。
まさに安直、なんのひねりもあったもんじゃございません。
TPPやら学校での体罰問題やらが連日とりただされる暗黒の世に「ピラナコンダ」。
まーた国内の配給会社が適当なネーミングを…と思いきや
原題も「Piranhaconda」、「Piranhaconda」なのであります。

なんていうかもうこのネーミングセンスというかなんというか出てくる前から
あぁこんなヤツがこんなクオリティで出て来るんだろうな。という予想も実に簡単。
このブログをちょいちょい見てくださる方であれば即ジャケ借りといったところでしょう。

ストーリーはと申しますと今や完全にイロモノ俳優みたいになってしまった
マイケル・マドセンさん扮する博士が怪しいタマゴを手にするところから始まります。
そのタマゴ、もちろんピラナコンダさんのものでして特にもったいぶること無く
ささ~っと出てきて博士ご一行を次々と捕食。ついでにヘリコプターまで噛み落とす
という大暴れっぷりでございます。

シーンは変わりましてハワイの一角、B級映画の撮影チームが映しだされます。
この時点でこのピラナコンダの撮影スタッフのモチベーションを感じることができますね。
B級映画のなかでB級映画を撮影しているというナンセンスさのなかで、
自分たちがどれほどのクオリティの作品をどの層へ向けて発信したいのかが丸わかり。
要するにこのピラナコンダ制作スタッフも「B級映画ラブ」な人たちだということです。

さて、映画の中の撮影スタッフさんも特になんの脈絡もなくピラナコンダさんの餌食に
なっていきます。餌は基本的には可愛いグラマラスなお姉さん方です。
中には日本人受けしそうなメガネ巨乳さんやパイスラッシュな学生さんなども含まれる
のですが、惜しいことにストーリーにどう絡むというわけもなく食べられるだけ。

食べられ方については丸呑み、またはそれに近いものばかりなのでCG的にはかなり
省エネ仕様。おまけほどの血糊やスプラッター表現が使われていますがこの辺りの
センスの無さは単純に技術・予算不足だと考えられます。

中盤以降はこの見るからに金の無さそうな映画スタッフを誘拐しにきた謎の
組織に一行が捕まり、そこにある玉子を追ってきたピラナコンダとてんやわんや
するというコント仕立て。

まぁその後の展開はだいたいにして想像していただけると思います。

桜の開花が進んでいますがまだ肌寒い土地が国内でも多いかと。
その中、常夏の土地で繰り広げられる頭空っぽなモンスター映画は最高です。
同じく頭空っぽなボインねーちゃんと、これまた同じくらい頭悪いんじゃないか
という悪役さんたち、そして安いCG丸出しのモンスターで気持よく春を
迎えてはいかがでしょうか。

そういえば今年はへび年でしたね。
この作品がヘビかどうかは別として今年は何本のヘビ作品に出会えるでしょうか。

追伸:B級映画における爆薬とかダイナマイトの登場って水戸黄門の印籠の登場と
なんだかよく似た感じですよね。



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