バトル・オブ・パシフィック

バトル・オブ・パシフィック
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バトル・オブ・パシフィック [DVD] バトル・オブ・パシフィック [DVD]
(2012/08/03)
マリオ・ヴァン・ピーブルズ、カール・ウェザース 他

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★★★★☆

アメリカ軍最後の現役巨大戦艦USSアイオワは、最終航海に出ていた。
東シナ海で国籍不明艦に遭遇するが、追跡を開始したアイオワの目の前で
謎の船は忽然と姿を消す。それは北朝鮮の秘密兵器、ステルス戦艦と思われた。
その頃アメリカ本土の軍事施設が、警告なしの攻撃にさらされていた。
米軍は反撃に出ようとするが、電磁パルスにより最新鋭兵器が無力化されてしまう。
アイオワは古い戦艦であったため、その装備は使用可能だった。ウィンストン艦長は
攻撃を決意するが、敵が北朝鮮の戦艦ではないことに気づく。
その正体は、地球侵略を狙うエイリアンの母船=バトルシップだった!!

はい。もちろん「バトルシップ」のパチもんです。
だが、これは熱い。

韓国のとある島が突如攻撃を受けるところから始まります。
現場に向かおうとするアメリカ艦隊も謎のステルス戦艦から発せられた
電磁パルス攻撃により電子機器が損傷し、結果壊滅させられてしまう。
これによりアメリカ本国が中国や北朝鮮への報復攻撃の体制を整え始めた
ことで、第三次世界大戦の様相も・・・。

しかし、時を同じくして現場に向かう1隻の戦艦が。
その名も「アイオワ」。第二次大戦中から活躍している老朽艦であり
艦そのものを博物館とする計画を前に最終航海を行なっていた。

まもなく謎のステルス艦から電磁パルス攻撃を受けるアイオワ。
電子機器の停止により狼狽する艦内。だがここから幾度の窮地を乗り越えた
老兵の活躍が始まる。

伝令は無電池電話、防御は手動のファランクス、攻撃も手動の砲撃と、
極力精密機械を使わない方法でステルス艦への反撃を開始します。
そして同じく進むのは特殊部隊による敵艦への突入作戦。果たして勝敗は…?

いやいや、なかなかに好みをくすぐる展開でした。
ダイナミックな設定や映像も多いのですが、割りと繊細なところもあるんですよね。
謎のステルス艦も中国が作って秘密裏に北朝鮮へ渡すつもりなんじゃないのか、など
割りと現実的な会話も見られます。

とは言え中身はガッチガチのB級映画。
手動のファランクスで敵のミサイルを撃ち落とすという荒業もすごいですし、
細かいことを気にしない派手な映像展開も素晴らしい。
無電池電話やVHS、フィルム式のカメラなど旧世代の機器が活躍するのも胸熱。

CG技術はどうしても高くないレベルですね。
後半のエイリアン登場時などは思わず笑ってしまうような衝撃を受けます。
完全に他に予算を回しすぎてここまで手が回らなかったという感じ。
でもそれを補う展開力があったと個人的に感じています。

クライマックスで更に熱くなったのはアメリカ本土から、プロペラ機などの
「旧世代」の攻撃機で編成された援軍が届くところですね。

の辺は大人の事情もあって活躍することはなかったですが出てきたただけで
十分テンションが上りました。

ラストも余韻や今後の展開を考えさせる感じなのでまぁまぁでしょう。

豆ですが、途中で主砲がぶっ壊れるシーンがありますが、実はアイオワは
引退前に主砲の暴発事故があったんですね。案外そのオマージュなのかもしれません。

SF戦争モノが好みな男子におすすめかな。



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