GODZILLA ゴジラ

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GODZILLA ゴジラ[2014] Blu-ray2枚組 GODZILLA ゴジラ[2014] Blu-ray2枚組
(2015/02/25)
アーロン・テイラー=ジョンソン、渡辺謙 他

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★★★★☆

1999年、日本。原子力発電所で働くジョーは、突如として発生した異様な振動に
危険を感じて運転停止を決意。だが、振動は激しさを増して発電所は崩壊し、
一緒に働いていた妻サンドラを亡くしてしまう。それから15年後、アメリカ軍爆発物
処理班の隊員である、ジョーの息子フォードは、日本で暮らす父を訪ねる。
原発崩壊事故の原因を調べようと侵入禁止区域に足を踏み入れた二人は、
そこで思いも寄らぬ光景を目にする。

アーロン・テイラー=ジョンソン(『キック・アス』、『幻影師アイゼンハイム』など)
渡辺 謙(『インセプション』、『ダレン・シャン』など)
ジュリエット・ビノシュ(『ワールド・ウォーZ』、トータル・リコール『』など)

大怪獣映画。

文句の付けようなど数えきれないほどでしょう。
でも怪獣映画としての賞賛部分は星の数ほど。
ゴジラを題材にこれだけの作品を作ってくれたことが何より本当に嬉しい。

小学校当時、激烈な田舎である島根県での映画観賞というのは本当に
特別なエンターテイメントであり夢のような時間でした。
その中でもゴジラ映画観賞なんていうのはアミューズメントパークに行くのと
同じくらいの興奮なわけです。この当時はしかも他の人気アニメとの
二本立て上映なんていうのもザラでしたのでなおのこと。

『頑張れゴジラ!』

20年の時を超えてそう叫べるような映画でした。

人間ドラマ多し。

物語の大半は人間ドラマとなっていますのでゴジラバンザイで頭が
いっぱいの場合はダレ場が多いと感じてしまうかもしれませんね。
主人公クラスの人物としてスポットを当てたいキャラは複数いるのですが、
尺の都合なのかアーロン・テイラー演じる爆発物処理班が中核となっています。

彼は正義感が強く、奥さんも、小さなお子さんも好き、ついでにオヤジも
オカンも大事にするタイプ、ほんでもって自己犠牲の精神も高いという
完全なる英雄タイプですので、どんなにダレ場があったとしても、
半ば強制的に彼を応援してしまうため退屈感は減るかと思います。

ここに絞ったせいで、その他のキャラの設定や背景が薄味になって
しまったのは少し残念と言えます。
渡辺謙演じる芹沢博士についても、本来とても重厚感のある役どころ
なのでしょうが、彼が背負うドラマの描写が少なく、ただ表情だけが
重たいおじさんになってしまっていました。

今作では大怪獣を前に無力さ満載の人類ですが、作戦シーンや各チームの
活躍については非常にかっこいい。電磁パルス攻撃によりすべての電子機器
をクラッシュさせてしまう的に対しての対抗策として、蒸気機関車を用いた移動や、
高高度からの生身の降下作戦などは非常に胸が踊ります。

どう考えても浅はかなシーンもあるのですが脳が考えることを拒否しました。

ただ原爆の描き方はちょっと…今作の原爆の悲劇的な部分を『広島か…』の
一言に集約してしまうのはいただけませんです。
ラストの爆発も必要だったのかどうか。。

怪獣万歳。

ゴジラの造形については特にいうことはありません。
平成ゴジラをめっちゃごっつくしたような感じでしたのでとても好きな形です。

今回、完全に前情報をシャットアウトして今作に挑んだわけですが、
なにより「敵」の存在にびっくりしました。敵、いたんだねーって感じ。
とってもギャオスっぽいのですが昆虫のようとも言えます。
飛行能力、電磁パルス能力、凶暴性、同族愛など、敵のほうがいろいろ設定が
あるんじゃないのというぐらい丁寧な描写が含まれていました。

バトルシーンついては特に文句なしです。
スピード感より圧倒的な重厚感がありましたし、きぐるみには出せないような
動作や表情の変化が映し出されています。

その他とにかく迫力満点のシーンが満載で「怪獣映画」としては本当
文句なく、お腹いっぱいになるまで楽しませていただきました。

今作では語られなかった部分や見せきれなかった部分はなんとか
続編でみせてほしいなぁ。

ゴジラファンはなにを言われずとも見るかと思いますが、SF、アクション、
パニック、アメコミ映画などの類が好きな人にも持って来いの作品かと思います。
地震、原発事故、大津波と日本にとっては痛いシーンも多いのでその辺りだけは注意かと。



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