プロメテウス

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プロメテウス 2枚組ブルーレイ&DVD&デジタルコピー (初回生産限定) [Blu-ray] プロメテウス 2枚組ブルーレイ&DVD&デジタルコピー (初回生産限定) [Blu-ray]
(2013/01/09)
ノオミ・ラパス、マイケル・ファスベンダー 他

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★★★☆☆

「人類はどこから来たのか?」人類が長年にわたり追い続ける、人類史上もっとも
深遠でかつ根源的な謎。2089年、地球上の古代遺跡からその答えを導き出す重大な
ヒントを発見した科学者チームは、宇宙船プロメテウス号に乗り込んである惑星へと向かう。
2093年、惑星にたどり着いた彼らは、人類のあらゆる文明や常識を完全に覆す世界を目の
当たりにする事に。人類誕生の真実を知ろうと調査に没頭する中、思いもよらない事態が起きる。

ノオミ・ラパス(『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』、『ドラゴン・タトゥーの女』)
マイケル・ファスベンダー(『X-MEN:1stgene』、『イングロリアス・バスターズ』など)
ガイ・ピアース(『ザ・ロード』、『ハート・ロッカー』など)
イドリス・エルバ(『マイティ・ソー』、『テイカーズ』など)
シャーリーズ・セロン(『スノーホワイト』、『ハンコック』など)

なんというエイリアン・ゼロ。

いやぁ失敗した。本当失敗。
要するにエイリアンシリーズの前日譚だったのですね。純粋な神秘な宇宙SFもの
かと思ってました。そうやって見てしまうと本当に駄作です。

冒頭、かなり不思議なシーンで始まるこの映画。
映像の迫力や美しさは圧倒的なのでかなり引き込まれるものがありました。
遠い遠い宇宙のこの出来事が人類にどんな影響をあたえるのか、このシーンが
どのような伏線となって回収されるのか。

結局されない。謎のまま。

とある大企業の調査チームが人工冬眠を行いながらたどり着いたのは地球からは
天文学的な距離を離れた謎の星。到着したのもつかの間、あっという間に巨大な
建造物を見つけ調査を始めることに。このへんからやや危ないかなと思い始めました。

そして調査を進めるとこの星に人型の生命体が創りだした高度な文明があった
事実に突き当たります。なんかもうかなり省エネ設計ですね。

展開がだんだんと怪しくなっていく中ですが、メカニックデザインや機械一つ
一つの能力は夢いっぱいで見ていて楽しいです。SFの醍醐味というのは感じられます。

中盤以降、だんだんとこの星に潜む脅威に巻き込まれていく調査チーム、そして
流動的に展開していく人間ドラマが進んでいきます。

が、全てが流動的過ぎて意味がわかりません。
このシーン自体になんの意味があるのか、キャラクター設定やキャラクターの
行動動機もほとんど意味が分からない中時間だけが過ぎていきます。

クライマックスあたりはまさに不親切の極み。ゲスの極み!

てんやわんやと迫力満点ダイナミックな映像が映し出されるのですが
やってることが本当に意味がわからない。乗組員も勝手に盛り上がってるし
見ているこっちはついていけません。

「実はここは彼らの星ではなく、軍事研究場だったんだよ!」
「な、なんだってーーー!?」
だからなんだ。アフォですか。

行動一つとってみても遥か彼方宇宙の果てまでたどり着いた人類とは思えない
くらいの迂闊っぷりを見せてくれますね。

ラスト周辺は宇宙生命体同士の喧嘩が始まったりヒロインが何かを悟ったり、
船長が血迷ってセイヤー、ドッカーンしたりと好き勝手やってくれます。

で、本当に最後の最後にこの映画がエイリアンシリーズだとわかることができました。

これはファンでもきつい内容のような気がします。
私のエイリアンシリーズに対する愛が足りないだけかもしれません。

でも映画としては本当に納得も満足もできない作品でした。
神秘性や謎解き要素を全面に出さないのならば素直にエイリアン大暴れ映画に
してしまえばよかったのではないでしょうか。



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