ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える

ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える
Pocket

ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える Blu-ray & DVDセット(初回限定生産) ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)
(2011/11/30)
ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ 他

商品詳細を見る

ラスベガスで“史上最悪の二日酔い”を体験したフィル、スチュ、ダグ、
アランの4人。今度は歯科医のスチュが、花嫁の母国であるタイで挙式を
することになった。前回の騒動の原因となった問題児アランを呼ぶつもりが
なかったスチュだが、ダグから頼まれてしぶしぶ同意。タイの島に集まった
一同はスチュの義弟となる少年テディも加え、ビーチでささやかにビールで乾杯。
ところが、次に気がついたのは薄汚いホテルの一室。アランは丸坊主、スチュは
顔にタトゥー、テディは消え、その代わりに見知らぬサルが一匹…。

★★★☆☆

ブラッドレイ・クーパー(『特攻野郎Aチーム』、『バレンタインデー』など)
エド・ヘルムズ(『ハングオーバー!』、『ナイト ミュージアム2』など)
ザック・ガリフィアナキス(『ハングオーバー!』、『デュー・デート』など)
ジャスティン・バーサ(『ハングオーバー!』、『ナショナル・トレジャー』など)
ケン・チョン(『アニマル・ウォーズ』、『ウルトラ I LOVE YOU!』など)
などが出演するダイナミックなコメディ作品。

期待しすぎたお前が悪い。そう聞こえる作品。

いやいや、しかし見所はしっかりしています。
まず、フィル役のブラッドリー・クーパー。ホンマにかっこ良すぎる。
ちょっと胸毛は濃いがあの眼差しと笑顔、抜群のスタイルから繰り出す
怯えきった表情とのギャップなど、カッコいいのにバッチリ笑わせてくれます。

そして前作ではやや押さえ気味だったスチュ役のエド・ヘルムズは今回の
新郎役として大活躍。ピックアップされる表情もピカイチで最後まで物語の
中心にいました。

トラブルメーカーであり今シリーズの”軸”でもあるアラン役はもちろん
ザック・ガリフィアナキス。決して悪い人間ではないけど実に常識が外れた
大馬鹿っぷりを発揮しています。

そして創られた天丼映画。
天丼・・・漫才・コントなどで一度ウケたギャグを2度3度繰り返すこと。
     ※昔の天丼は、海老が二本並んでいたことからきている。

シチュエーションと展開は前回のまま、ロケ地を変え手を変え役者を変え、
しかしやっていることは前回と同じ。微妙な既視感が目立ちました。
前作で笑い以上に重要だったのは意外性。トラや赤ん坊、屋上に引っかかる
ベッドにいつの間にか行われていたストリッパーとの結婚。そして彼らに
迫る謎のアジア人やマイク・タイソン。そんな、こうして自分で書いてても
よく分からない程の展開と意外性が薄れてしまったのです。

そして、どこかに残されていた可愛らしさも今作では目立たず…。

私が特に残念だったのはジャスティン・バーサ。前作ではひどい目に
遭いながらも映像として出演する時間が短かった分。今回で鬱憤ばらしを
してくるかと思いきや再度蚊帳の外に。しかも『また酷い目に遭う』という
天丼まで与えられなかった為、キャラの色がさらに薄まってしまいました。

スチュやテディに関してはちょっと笑えないくらい可哀想になるシーンも
あり、作り手側の容赦無い残酷さが伺えましたね。

ただし、ラスト周辺は前作同様爽やかに繰り広げられており、今後の展望が
非常に明るいものだということに大きな安心を覚えました。
テディのキャラ構成は個人的にかなり高評価です。可哀想なのはその親父か…。

今作はキャラクターを楽しむべし。

脚本は置いといたとしても役者陣の演技に関しては前作以上に役がついて
いるため、非常に豊かで濃ゆい表情を楽しむことができます。
うろたえるイケメンフィル。純情なバカアラン。真面目だけどヘタレなスチュ。
そんな三人の繰りだすセリフや表情は純粋に楽しめますよ。

前回同様写真で失われた記憶をたどるエンドクレジットはハイレベルです。
ここまで濃ゆく辛味の強いクレジットになると、ここまでがすべてネタふり
だったような気もしますね。
ただまぁ…続編は難しいかな。

結論:恐らくですが一作目をもう一度観たほうが笑えたでしょう。



コメディ・パロディ映画カテゴリの最新記事