トライセンデンス

トライセンデンス
Pocket

トランセンデンス [Blu-ray] トランセンデンス [Blu-ray]
(2014/12/02)
ジョニー・デップ、モーガン・フリーマン 他

商品詳細を見る

★★★☆☆

死すべき運命だった科学者ウィル。しかしその意識は、死の間際に妻エヴリンに
とってスーパーコンピュータへとインストールされた。
意識だけの存在になったウィルは、オンラインにつながる軍事機密、金融、政治
から個人情報まで、世界中のあらゆる情報を手に入れ、究極的な進化を遂げる。
そしてナノテクノロジーを駆使し、現実の世界にまで及んだ彼の力は、遂に生命までもコントロールし始めた。
常人を遥かに超える力で増殖し、拡散し、支配するウィルに「彼は私の愛した人だったの?」と
信じる心が揺らぎ始めるエヴリン。まるで神のごとき力を手にし、変わり果てた男に世界は恐怖を感じ、
密かに抹殺計画が進行し始める。そしてエヴリンにも選択の時が・・・

ジョニー・デップ、レベッカ・ホール、モーガン・フリーマン、キリアン・マーフィーらが
出演するSFサスペンス?

導入部はよし。

序盤はジョニー・デップ演じるウィルやその周辺のキャラが自己紹介
程度に登場、「AIってまじすごいんだぜ」の講演の直後、「AIとかほんま危ないねんて」
を掲げるテロリストの銃撃にあったことで後にウィルは命を落とします。

ウィルの意識を継ごうとする妻エブリンは執念でウィルの意識のプログラム化に成功。
彼の意識をインターネットにアップロードしたことでAIウィルは絶大な力を手に入れます。

一方、このことに大きな危機感を感じる米軍とFBIはテロリストと共謀し、
AIウィルの破壊工作に乗り出します。果たして結末は。。

ところどころ熱くところどころ安い。

どうしてだろう。演技も設定も悪くないのに「カネがかかったB級映画」と感じるのは。
そう感じるのはやっぱり壮大な設定にもかかわらず重要な部分が見せ切れていない
ところではないでしょうか。

・地球ないし全世界的な規模での話のはずなのにそうした盛り上がりがない点。
・ナノマシンの脅威の描き方がチンケにターミネーター化した人類だったこと。
・これまたチンケなテロリストと共謀する米軍がダサいこと。
・哲学や愛情を感じさせる設定がありつつも作中でそれを表現しきれていないところ。

などなど。残念なポイントは多いかと思います。

ただし、大作として楽しむのではなく、こういうものとして楽しむには
良いかと思います。映像自体にはお金もかかっていますし音楽も良い。

個人的にはインターネットに関わる仕事をしているので余計に技術的な
ことや増殖するAIの怖さというのも自分の中で考えながら楽しむことが出来ました。
あとナノマシンが登場する映画ってワクワク出来て好きです。

なおかつ、実際の登場頻度は少ないものの大好きなジョニー・デップの映画ですし。。

と、いうことで思ったよりも格段に深みがない映画ですがコンパクトにSF表現を
堪能するにはいいのではないでしょうか。

120分もあるのにスケールがついてきていないので楽しむべき点が
少なかった人の評価は低いものになるでしょう。



SF映画・ロボット・宇宙カテゴリの最新記事